第8話・初めての森の外と驚きの事実
「いやー、そういえば君は森の外は初めてだったねぇ」
『そうですね、ずっと森の中で狩りでしたからね、でも管理者がダンジョンを空けて良いんですか?』
今僕と師匠は森の外へ無理向かっている。
「だいじょぶだよ、減るものといったらギルマスの胃壁だけだから」
『冒険者ギルドですか?』
そうだよと師匠、まだ見ぬギルマス、ツヨクイキロ。
「今度胃薬送るかねぇ、倒れてもらうとこっちも困るからねぇ」
『中々にお人が悪いですね、師匠』
「そうだよぉ、私はわるーい魔女だからねぇ」
まるで、幼子に言い聞かせるかのように言う師匠はなははと笑い、こっちを見る。
「君が吸血鬼に存在進化したら、焔に居るテーベの所に送ろうかねぇ」
『たしか、最初のお弟子さんですね』
「そうだよぉ、戦闘に長けていて近接武器全般、弓、銃、格闘が得意なやつだよ」
『え、何そのチーター』
「そういえば、あの娘も転生者だったねぇ」
『女性何ですか!?』
「そうだよぉ、リムナ以外は女だよ」
『あれ?僕は?』
「今言っちゃおうかねぇ、君は雌だよ」
『え?』
なん、だと?17年付き添った息子が無くなっている?何かの聞き間違えだね!うん!
『な、何かの聞き間違えですよね?』
「んや、事実」
息子の霊圧がきえた?確かに前世では友達にお前女みたいな顔してるよな!と言われたことがあったが!!未使用なのですぞ!!カムバーク息子!!
「どうせなら存在進化後におしえようと思ったのだけどねぇ、問題はないだろう?」
『大問題です!!』
「問題は無いようなものだよ、その星のもとに産まれたからには、それに従うしかないだろ?」
『女性としての勝手がわからない、健全な17歳男子になんてことを』
「今は雌だろ?」
『心の問題何です!』
大きな蝙蝠とゲラゲラ笑う女の絵は端から見たら相当不審に見えるだろう。
「吸血鬼に存在進化したら、髪の洗いかたとか、を教えないとねぇ」
師匠はニヤニヤしている、美人だからかニヤニヤしていても、様になる。
「良いじゃないか、進化したら美人になるよぉ、君」
そんなこと言われると何故か少し嬉しいし恥ずかしい。
「可愛いねぇ」
『ペットとしてですか?』
「それも有るねぇ」
『僕はペット扱いだったのか…』
「ペットとしても、弟子としても可愛いからねぇ」
『僕一応、外見は大きな蝙蝠ですよ?』
「中々に愛嬌が有るからねぇ、それに毛並みも良いからねぇ」
『ワイバーンの血を吸ったからですかね?』
「毛並みに関してはそうかもれないね、私が君が寝てる間にブラッシングしてるのもあるかもだけど」
『気付かぬ間にブラッシングされていたとは』
だからノミがつかないのか!
「もうすぐ、森を抜けるよ」
森を抜けると、広大な大地が広がっていた。
「この世界、グラナトゥムは幾つかの大陸があって、この大陸はルドベキア大陸と言ってねぇ、帝国マキナや私の故郷パトリアが有る大陸で大陸の中では二番目に大きいって言われてるねぇ」
『大きいですね、一番は何大陸ですか?』
「西の方にあるアーライト大陸だねぇ」
大きい大陸なのね。
「今日は城塞都市トリニアに泊まる予定だよ」
『城塞都市?』
「外は魔物がいっぱいいるから、壁が必須なんだねぇ」
『僕入れなくないですか?』
「一応従魔として、申告するから入れるよ」
『美味しい、ご飯が待っている!!』
「一応、従魔の名前とかを書類に書かないといけないからね」
『そう言えば僕、名前とかないですね』
「そうだねぇ…レイセとかどうかな?」
『それで行きましょう』
まだ帝国への道は長そうです。
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