加速器付回転機
うちは加速器付回転機を作っている。卸先は何処かの工場だが何に使っているのか分からない。工場で使う部品を工場で作っているなんてまるでマトリョーシカではないか。小さなマトリョーシカは大きなマトリョーシカに内在しており大きなマトリョーシカもより大きいなマトリョーシカに内在しているようなものだ。そこではやはり僕たちが作った機械はほんの少ししか存在意義ないのかもしれない。ストレス発散の為に蹴られたり、些細な故障をしても何も施されずに捨てられてしまうのかもしれない。小さなマトリョーシカの時は大事な部品だったのかもしれないが大きなマトリョーシカになってしまったら別の部品が代用してくれるのかもしれない。僕の加速器付回転機。それはもう不要なものかもしれない。僕の暮らした工場ももう何処かに代用の工場があるのかもしれない。僕は加速器付回転機に手を加え、超加速器付回転機を作るほかないのか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます