何時マデモ愛シテイル
俺の復讐に名前をつけた。デイ・オブ・カタストロフ。俺がことをなすには二つの世界が必要だ。だから俺はこの世界を去って向かうことにした。すなわち2周目の世界に。
時が経った。すでに筋肉覚醒を経たものにとって時間の経過なんてものは関係のないものだと思っていたが、そうでもないらしい。時の絶対基準が切れた時に、この世界は終わる。俺たちはその端から端までを動けるように過ぎない。さながら空間を自由に動けてもそれには限りがあるように。
ハルヒコ、ナツヒコ、アキヒコ、フユヒコ。そしてヤリヒコに加えてオテアライのかわりに拾ったテルミという青年が俺のタイムスリップ教団に加わった。サダヒコを名乗る老いた王の紛い物とは違う、真の時の守護者だ。俺は代替の神を見定める、そしてあの
「先輩、いよいよですね」
そう言ったきりハルヒコも口を開かない。この日のために鍛え直してきたとはいえ、その異様な空間をみて軽口を吐く気分が失せたようだ。銀色のなんとも形容し難い怪物が、こちらをみるかみないのかただひたすらに佇んでいた。
「あれがスリヴァーだ。時の狭間に住まいしもの」
その怪物の向こうに2周目の世界が存在する。何者かが創りしその怪物が1周目と2周目の間の世界、オルタナティブに属する時の概念空間を漂っている。
「襲ってきませんよね?」
「なにびびってやがる!アキヒコ!」
声だけは勇ましいナツヒコも震えを隠せていない。
「全員で切り抜けるぞ。この先の困難を思えば、ここでゆっくりする時間はない」
「いえ、あなたがたはここを通れません」
「トキヒコ!」
「無論、私がここを通さないという意味ですが」
トキヒコが不気味なギアをローブから取り出して自分に突き刺した。
“
ギアが不気味な音声を鳴らし、トキヒコが変形を始めた……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます