第14話 夢なんて持つもんじゃない

小さい頃から現実逃避が大好きで、空想が大好きだった私は夢が沢山あった。

小さい頃は何でもなれると思っていた。

小説家

音楽家

通訳

外交官

これらが私の夢だった。世界一周も夢だったな。


中学生になってからは

通訳

外交官

映画監督

考古学者

に絞られていった。


そして大学受験を控え始める高校生になると、もっと現実的になる。まあありがちだが英語を使った仕事で外国で働きたいと思っていた。


そして短大で何故か映画好きが高じて映画監督になるべく、留学を果たすのであった。


夢なんて見るもんじゃない。夢を叶えられる人間なんてほんの一握り。もっと現実を見た方がいい。将来辛いだけだ。

「夢は努力し続ければ、必ず叶う」と言う、夢を叶えた人たちは、安易にこういうことを言わないでほしい。あなたたちは夢を叶えたからそう言えるだけ。

大多数の人間はみんな夢を諦めて、今を生きているんだ。

だから安易に「夢を持て」なんて言わないでほしい。

夢を持っている人間のほうが偉いなんて誰が言い出したのだろう?


本当は現実にちゃんと向き合って、毎日を地道に生きている人間が一番偉いってことを教えるべきだと思う。


私は夢を見過ぎた。何にでもなれるって思い過ぎた。

地に足が着いてなかった。


本当にかっこいい、強い人間てのは夢を諦めることが出来た人間だと私は思っている。

だって夢を諦めることほど辛いことはないんだから。夢を叶えるより辛いんじゃないか?

挫折して、夢を諦めた人間ほどかっこいい人はいないんだよ。

その選択をなかなか人間は出来ないんだから。


もっと夢を諦めた人に幸あれ!って思う。拍手を送ろうよ。

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