10. 人と食事と生理現象
死んでいるならいざ知らず、生きているなら何かを食っているはずで、
食ったからには出るのが自然の摂理というもの。
不思議なことに食う、という行為はごまんと描写がなされるが、出すに関してはノータッチだ。
もちろんそれがタブーであることは確かだし、筋書き上、意味があるのかと問われたら、ない場合がほとんどだろう。
しかしながら、ない、ことでこの登場人物たちは手洗いなんかには行かない人たちなんだ、と思われるより、書かれていないけれどおそらくどこかで行っているんだろうな、と思われる方が「生きている」生々しさがあって理想にしている。
そんな雰囲気を漂わせている方が想像の産物、実在しない架空の存在よりも、どこかに実在するかもしれない誰かとして存在感が立ち上がってくるような気がして、書き手の想像さえかたかき立ててくれるから好きだ。
完全無欠プのプラスティックな無機物ではなく、汚れてスキある自分のような有機物を書きたい。
そんなことを頭の片隅に置きながら書くことは、間違いではないと思っている。
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