「七月(なながつ)、雲を握る」

雲を絵の具にして、空をなぞってみる。

筆はいらない。

指でいい。

自分の好きなラインを描く。

思い通りにいかなくても、大丈夫。

風を呼んで、流してもらおう。


広大なカンバスは、無限に使い放題。

夢のカタチ、膨らませていって、

空いっぱいにしてしまえ。


指にからんだ、雲の端(はし)くれ。

夏はもう、来ていた。


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