第12話
会社帰りに、スーパーに立ち寄る。
「えーと、何にしようかな」
楽だから、鍋がいいんだが、さすがに・・・
「緑色が欲しいよね。あと、トマト」
香耶ちゃんは、幸いアレルギーがない。
好き嫌いも、殆どない。
そう、殆ど・・・
「香耶ちゃん、納豆嫌い」
小さいころは、言っていた。
泣いていたのを覚えている・・・
克服したのだろうか・・・
「同じ発酵食品なので、納豆にヨーグルトをかけると旨い」
テレビでやってた。
本当か否かは知らないが、試す根性は僕にはない。
スマホで訊いてみよう。
『あっ、お兄ちゃん。どうしたの?』
『ごめん。勉強の邪魔だった?』
『ううん、平気。あっ、昼ご飯ありがとう。美味しかったよ』
『それは、何より。で、晩御飯は何がいい?』
『言ったら何でも作ってくれるの?』
『まあ、高すぎなければ』
『じゃあ、お寿司。回ってないの』
『無理言うな』
『冗談だよ。じゃあ、オムレツ』
『了解』
オムレツか・・・
得意料理だ。
久しぶりに腕を振るうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます