第9話

翌朝


「じゃあ、行ってくる」

「うん。お仕事がんばってね。お兄ちゃん」

「ああ。勉強しっかりな!」

「うん」

にこやかに、微笑む香耶ちゃん。


いつか、誰かの物になるのだろう。

その誰かが僕でないのは確か。

僕だったら、やばい。


まあ、法律上は結婚出来るが、やると不幸になるらしい・・・


「本当に、勉強してるかな・・・」


そう思いながら、会社に向かう。


そのころ


「さてと、勉強しなくちゃ」

私は今、いとこのお兄ちゃんの家で、居候させてもらっている。


まあ、両親が私の分の生活費を、振り込んでくれているが・・・


私がここにいるのは、受験勉強のためだ。


部屋は、お兄ちゃんの妹さんの部屋。

つまり、私にとってもお姉ちゃんの部屋で、勉強させてもらってる。


私は、Y大の文学部を受験している。

私は完全文系。

理系はさっぱりわからない。


でも、最低限はしないと・・・


お姉ちゃんの本棚には、本がたくさんある。

でも、9割が漫画。

しかも、少年漫画が殆ど。


「お姉ちゃんも、あまり勉強家ではなかったんだな」


私は、漫画をあまり読まない。

なので、友達の話についていけない。


アイドルとかにも、興味はない。

年ごろの女の子のすることではないな・・・


「さてと、始めますか。」


私は、勉強を始めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る