身内が椎間板ヘルニアになった話

二年くらい前の事、特に用は無かったけど私は実家の母に電話をかけた。電話に出た母は今病院にいるとの事だった。


「(身内の)I(仮)が前から腰が痛いと言ったので今病院にいるけど、ずーっと待っていて嫌になる」


泣きそうな母の声が聞こえてきて自分ではどうすることも出来ない風だった。

後で事情を聞くとこういう流れだった。


以前から腰が痛いというIはかかりつけの病院から湿布を貰ってはいるがあまり良くはならなかった。そんなIに周りは心配して色々な知人から何処どこの医者がいいとか色々探してくれた。ある日親類のHさんがIの状況を聞いて連絡してきて知り合いの所にいいとこがあって、中々予約取れないのだけどIの事を話したらすぐ見てくれるって言ったのでそこに行こうと言ってきた。

その知り合いとはマッサージ兼占い師的な感じの人で、半分胡散臭いとか思いつつHさんの面子もある為行くことにした。


そのマッサージ兼占い師のBはIを見ながら

「脳に異常があるからすぐ見てもらった方がいい。〇〇病院に行くといいよ。僕の名を言ったらすぐ診てくれると思うから!」


と自信たっぷりに言うのでBの言うままに彼の言ったわりと大きな脳神経科系の病院へとIは母と運転したUを連れて行ったのだ。


しかしながら事情を説明しても当然の如く医者は憮然とした顔で、「そいつは医者では無いから紹介状が無いので診れない」という対応をしてきた。しかしレントゲンだけは撮りましょうとIの腰のレントゲンを撮ってくれた。母はその待合室で呼ばれるまで待っていた時に私が電話をかけてきてその流れだったのだ。


Iは腰の背骨の椎間板の中に存在する一部が突き出ていると診断された。

その後Iは別の接骨院に通いわりと楽になったのです。しかもBに脳に異常があると言われて心配になり高い金額を出して脳ドッグを受けた所、脳に異常は無かったのだ。それは良かったのだけど。


だが二年位過ぎたある日、Iは再び腰が痛みだし会社をしょっちゅう休むようになった。明日行きつけの接骨院へマッサージ受けに行くからと言ったその夜、激痛に耐えかねたIは救急車で市の総合病院に運ばれた。しかし今のご時世病院は受け入れがたく、痛み止めを出すから翌朝タクシーに乗って帰れと言ってきた。Iはストレッチャーの台に寝たまま痛いのに帰れませんと拒否すると、家の近くの病院に紹介状を書くからそっちの病院に行けと再び運ばれる。その病院で診てもらいレントゲンを撮ると突き出ていた部分が前の時より大きくなっていて、椎間板ヘルニアと診断された。Iはこれ以上会社を休むと迷惑がかかるからと手術することにしたのです。


手術を受け、その後はまだ痛いけど歩けるようになり楽になったと言っていました。

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