お母さんストーリー

昔々、実際にあったてこのお母さんの話をします。その頃電話といえば携帯電話もまだ一般的ではなく家の固定電話が主でした。そんなある日、実家に電話がかかって来ました。


母が電話を取ると相手は弟の職場の関係者らしく、電話先から弟の住所などの個人情報を聞かれました。向こうは母に自分が職場関係の者だと信じてもらおうと弟の職場関係(自衛隊勤務)に関する言葉を言ってきます。



「合言葉はフタフタマルマルだ!!」



と言われても母は訳が分からず



「え?えー‥‥??えぇー‥‥???」



パニックになり何も応えられず、そのうち相手から電話を切られました。



後々この電話は当時勧誘系の電話が多かったのでまあ怪しかったんじゃないかと言う事で話は終わったのです。





もう一つ、家族で食べ放題の店に行った時の話です。その店は皿に盛られた何種類もの料理を各自取って食べるバイキング形式で、料理の他にソフトクリームの手動の機械がありました。レバーを動かしたらソフトがうにょ〜〜と出てきて、止める時はレバーを元に戻すと止まります。お母さん、ソフトクリームを食べたいとその主動の機械に向かい、入れ物のカップをセットするとレバーを動かしました。



ソフトクリームはカップの中に入っていきどんどん高く積み上がっていきます。ソフトが20センチを越えようとした所、母はレバーを戻すことが出来ず



「止まらん〜」



と大きめの声で叫ぶとどこかの方がレバーをオフにして止めて下さり、事なきをえました。



「何しとるんだ」


お父さんはそう言いつつ高く乗ったソフトを母と分けて仲良く食べていました。



こんな感じの母だけど、父に愛されている母は最近自粛の繰り返しで疲弊しています。母の口癖のように「落ち着いたらまた美味しい物食べに行けたらいいね〜」って(お義母さんも同じような事を言う)そうなる事を願って、暮らしています。



終わり

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