電波ちゃんはアニソンになりたい

作者 傘木咲華

45

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★★★ Excellent!!!

電波ちゃんというちょっと不可思議な女の子の願いを叶える、そこから物語が始まります。
タイトルにあるように、え?というような願望なのですが、このことをキッカケにして様々な人たちと深く関わるようになっていきます。

しっかりと描かれている主人公の葛藤。
それを見守り、手を差し伸べてくれる優しい人たち。
ふいに訪れるコミカルなやり取り。
全てが綺麗であったかです。まさに光。

葛藤を抱える主人公はいろんな思いに触れて、様々なことを知って気付いて……。ゆっくりと、着実に成長していく姿には胸が熱くなります。

★★★ Excellent!!!

たとえば、上手に夢が描けなかったり、家族に対してわだかまりを抱いていたり。
そういった、誰もが共感しうる青春時代の葛藤を、丁寧に掬いあげた作品です。
主人公は、はじめ、家族と素直に向き合うことができずにいます。
しかし、アニソン歌手になりたいという少女と交流を重ね、またキスミレの花を思わせる不思議な少女との出会いを通して、しだいに心が前向きなものへと変化していきます。
そうして、少年はやがて自分が大きな愛に見守られ、ずっと背中を押され続けてきたことに気づかされていきます。
この作品に出てくる人物はみな純朴で優しく、心の温かさを感じさせます。
少年の成長や気づきを瑞々しく丁寧に描いた青春系ライトノベル。
一度お手に取ってみてはいかがでしょうか。

★★★ Excellent!!!


主人公光磨は何かを楽しむことが苦手だ。
だから彼はいつもどこか冷めた目で自分と
周囲を傍観している。
そんな『リアリスト』の彼自身が逃れよう
のない非現実的な出来事、『電波ちゃん=
未知との遭遇』に見舞われ大いにショック
を受けるという現実的なリアクションから
この物語は始まる。この事態の解決を通じ
瞬く間に成長する彼の様子は、駆け抜ける
ように過ぎ行く眩い青春そのものだった。

一歩進むのは自分自身だが、背中を押して
くれる存在が必要な時もある。
それに気がついて、大切に出来る優しさを
もった主人公光磨と、彼の光、菜帆。

背中を押す存在もまた、一歩進んだ背中に
前に進む勇気をもらえる。

手を取り合い進む存在、それが『光』だと
教えてくれる、煌めきを纏った作品だ。


★★★ Excellent!!!

タイトル通りの不可思議なコメディ寄りかと思いきや。
意外にちゃんと青春しています!

主人公の高校生、光磨は、実はアニソン歌手を母に持つ青年。
しかし幼い頃に母は他界。
またリアリズムな性格や人間と距離を置きたい性格から、文芸部の仲間も居なくはないが、友達という友達も居なかった。

と、そんな彼の前に突然現れた少女。
光磨に会いに来たという彼女は、アニソンになりたいから協力してと願い出る。
何故か一部の相手以外にはその姿も見えず、時に突然居なくなる神出鬼没の彼女。

そんな彼女が見えた、同じクラスメイトの菜帆が話しかけてくるようになり、二人は名もなき少女、通称電波ちゃんが何者かを知り、どうすれば居なくなるかを探り始める。

といったあらすじで進んでいくわけですが。
出だしこそ突拍子がないですが、光磨が電波ちゃんや菜帆と触れ合い、電波ちゃんの謎を追うようになる中で、少しずつ変わっていく様。
そしてそこから広がる人間模様はちゃんと光磨の成長も含め、しっかり青春を感じさせてくれます。

また、電波ちゃんの存在が何者なのか。
彼女がいうアニソンになりたいという言葉の意味は。

そういった謎を中心に置く物語が、ジャンルを現代ファンタジーとしている通り、ちょっと不思議な学園ものを感じさせてくれます。

描写はしっかりとしていますが、拘りすぎて読みにくいという訳でもない良さがあります。

レビュー時点で連載中の本作。
アニソン系の話題なだけあり、そういった要素が好きな方にはこの先も注目してほしいですが、光磨と仲間の青春群像劇としても面白い本作。
アニソンや電波という言葉に惑わされず、読んでみていただくのをオススメしますよ!\\\\٩( 'ω' )و ////

★★★ Excellent!!!

よくあるエッチな連想やキャッチコピーで、気を引くのではなく、著者の力量で、優しいタッチ、丁寧な描写で描く正統派な作品で、本当に綺麗で暖かいなーと思いました。
微妙な心の揺れ動き、初々しさ、挿絵がなくても場面が頭の中に浮かびます。

このレビューを見た方も、是非読んで見て下さい!!
著者の力量が分かりますよ。

<2021/5/3 追記>
こんな良作なのに読者数が少なすぎます!
私は、それが不満でたまりません。
そんな作品です。