私は凄腕スパイ お題:ナウい任務 必須要素:文豪 制限時間:1時間

私は凄腕のスパイ。

どんな困難なミッションも華麗にこなす凄腕スパイ。

そんな私の今回のミッションは昔の文豪の未発表の小説を回収する事。

何でもその文豪は今では過激な思想を持った連中に崇拝されて、活動の動機にされてるらしい。

さらには過激な連中は文豪が書いた小説のように国を変えようとテロまで計画しているって話だ。

もし未発表の小説が奴らの手に渡れば、さらに過激な事を実行に移しかねない。

そんな事態にならなようにする。それが凄腕スパイである私のミッションだ。


そして私は目的である小説が置いてあると情報があった古い図書館にたどり着いた。

さてどうやって潜入するか私は思案する。

潜入方法としていくつか候補はあるが、

まずは時間がかかる方法は無理がある。

何せ過激な連中も未発表の小説を聞きつけて回収しに来ているとの情報が耳に入っている。

さらには私のようなスパイがいた痕跡も残せない。

スパイがいた痕跡が残れば、過激な連中はここに未発表の小説があったと思い込むだろう。

中身がわからなければ自分達にとって都合がいいように想像して結構、問題になったしまう。

つまり使える潜入方法とは時間がかからなく、私のような凄腕スパイがいた痕跡が残らない方法だ。

そんな方法普通のスパイなら簡単には思いつかない。

だが私は凄腕スパイ。直ぐ思いつく、その方法とは?


実にシンプル。とても簡単だ。

時間が掛からず、スパイがいた痕跡が残らない。

さらには未発表の小説があったことさえもわからなくする事もできる方法。

そう作戦名は

【強盗のフリをして、全てを燃やせばなんとかなる大作戦!】だ!!!

我ながら自分の才能が恐ろしい。

上司からも

もう働くな。凄腕なのは理解したからもうこれ以上なのもしないで。後はゆっくり休んでくれ。

大臣のご両親にはこっちから説明しておくから。

頼むからもう働かないでくれ。

なんて涙ながらに言われて、出勤日が休日になるほど評価されていたのだ。

しかし今回のミッションのような緊急事態には自己判断で現場復帰する。

それこそが凄腕のスパイなのだ!


そして私は強盗の変装をした。そこら辺でうろついていたチンピラから拝借した服や工具で身を固めて、

古い図書館に勢いよく突入した。

私の強盗姿に驚いている職員を工具で殴りつけながら、金と価値がありそうな本を奪っていく。

こうする事でここに来たのがただの強盗だと思わせることができる。

本当に私は凄腕スパイだなぁ。

と自分で自分を褒めていると外から大勢の武装している人間が来ている音が聞こえてきた。

どうやら過激な連中がもう来てしまったようだ。

目的の未発表の小説は回収した。

他にも金や価値のありそうな本も回収出来た。

後は無事に逃げ遂せるだけだ。

そこで凄腕スパイの私は一計を思いつく。

まず先ほど工具で殴った職員を勢いよく外に投げる。

そしてその混乱に乗じて逃げる。

完璧な作戦だ。これならいける。


逃げる為に、職員を外に投げつけた。

外にいた連中は混乱した。

計画通りだ。その隙に私は華麗に逃げ出すことが出来た。

しかし少し気になることがある。

外にいた連中の格好がなんだか警察のように見えたこと。そしてその中に私の上司がいたことだ。

いや。ただの勘違いだろう。

これまでもそんな気がした気がしたことはあったが、特に捕まることは無かったし今回のも勘違いだ。


こうして私は無事に未発表の小説を回収するミッションを達成することができた。

さらには臨時収入もあったし、また休暇を楽しむとしよう。

そういえばもう一つ気になることがある。

私によく似た指名手配をよく見かけるのが、これも勘違いかな?

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