泥棒が盗み出したもの お題:箱の中の犬 制限時間:15分
何かを運ぶ男達が走ってる。
まるで身を隠しコソコソと走る姿はまるで泥棒だ。
いや間違いなく泥棒だ。
目出し帽を被り、全身を目立たない黒い服を身に纏っているのだから。
1人の男がリーダー格に小声で話しかける。
「やりましたね。兄貴」
リーダー格の男は小声ながらも嬉しさを滲みませながら答える。
「おう、このお宝を持っていけば俺たちゃ大金持ちだぜ」
男達は依頼を受けて何かを盗み出したのだ。そしてその盗みは上手くいき後は引き渡し場所まで何かを運ぶだけだ。
また1人男がリーダー格に小声で話しかける。
「しかしこれ、何ですかね?」
「おい。中身は見ない約束だろう」
リーダー格の男は嗜めた。
中身は見ない。そうゆう約束だからだ。
泥棒であっても約束は守る。いや泥棒だからこそ約束は守る必要があるとリーダー格の男は思っていた。
しかし一緒に泥棒をした男は興味を抑えられなかった。
開けなくても聞き耳を立てるくらいならいいのではと考え何かを揺らして発生した音に集中した。
ワンと何かの鳴き声が聞こえた。
そう感じた。
犬なら出してあげないとそう思って開けてしまった。
リーダー制止を無視して。
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