第12話 胸に秘めた幼き想い

「もしもし雪乃か?おいらだけど、おとつい電話くれたって!」

『 うん、、、』

「何かあったか?」


おいらは二月の終わりに玲子に振られ、ちょいと傷心の三月。

親父の友達家族と恒例の春休みスキーで上越の苗場スキー場に来ていたと思いねえ。


夕食も終わり、ゴロゴロしていたそんな時に五つ上の姉貴の野郎が!

「そういえば、おとつい雪乃ちゃんから電話あったよ」「かけ直すねって言ったら、良いですって言うから」「あんたに言おうと思っても会わなかったし、忘れちゃった」って言いやがった。

慌てて時計を見るてえと二十一時をちょいと回ったくれあだ。


おいらは百円玉を何枚かポッケに押し込むと急いでエレベーターに乗り込みLBのボタンをカチャカチャ押したと思いねえ。

フロントで四、五百円分を十円玉に変えてもらい、染み付いちまってる指先が何時ものリズムでダイヤル回しやがる。


『逢いたいの 今すぐ逢いに来て、、、』

『道ちゃん、、、 逢いたいよ』

雪乃の今にも壊れそうなか弱い刹那な声。


「おいら今苗場だよ。苗場スキー場」

『えっ ごめんね。無理言っちゃって』

「三泊四日で今日が初日なんだ」

『、 、 、 』

「明日も明後日も明々後日も電話する!」

「だから東京帰るまで待ってろ!」

「いいな!」

『うん 早く戻ってきてね』

「ああ」

何時もなら、後一泊してえなとか思うはずが

、こん時ばかりゃあ東京に、いや七軒町の雪乃の元に早く戻りてえって思ったもんさ。



『ごめんね。私から別れたのに、、、』

『誕生日過ぎちゃったけどやっと同い年になれたね』

「そうだな」

『本当は誕生日の日におめでとうって言いたかったけど,、、 連絡しづらくって!』

「いいよ、そんなこたあ」


東京に帰ってきた明くるっ日、雪乃に連絡して逢いに行ったと思いねえ。


雪乃の部屋ぁいつ来ても綺麗に片付いてあって、いい匂いがすらあ。

白地にピンクの花柄のベッドカバー、カーテンもお揃いで、お姉ちゃんと共用のクリーム色のドレッサー。縁の装飾にゃあ小せえ赤いお花が付いてらあ。所々に熊だのウサギだのの縫ぐるみが置いてあって、女の子の部屋そのものってえ感じでおいらの部屋とはエライ違いときたもんだ。。

ベッドを背もたれに二人仲良く座っていると思いねえ。


『一ノ宮の後、誠也から連絡があって色々と道ちゃん事聞かされて!あの時は逢えないのを一生懸命我慢してたから、、、もうつい頭に血が上って、、、ごめんね』


「全部おいらが悪いんだよ。雪乃が謝るこたあコレっぽちもねえよ」


「したっけあの誠也の野郎は、その後何食わねえ面しておいら達とつるんでやがったけど、いっつも争いごとの火種作っちゃあかき回してたのが分かちまって、もうハブンチョにしたよ」


「面倒臭え野郎はおいら一人で十分だからな!」


『道ちゃん、、、』


『良かった!まだ誠也とつるんででたらどうしようかと、、、』


「何かあったか?」


『別に、、、』


「何もしねえから話してみ!」


『、 、 、』


『別に何も無かったから、、、』


「ほんと、怒らねえから!」


『そん時ね、、、あいつに迫られたの』


「あの野郎!何かされたのか!」


『ほら、怒るでしょ』


「ごめん 怒らねえから」


『お前の事が前から好きだって言って、、、』


『抱きついてキスされ、、、』


「されたのか!」


『させないわよ!突き飛ばしてやった!』


『だから余計に頭来ちゃって!!つい、、、』


おいらは雪乃を抱き寄せ、唇を合わせた。

オデコをあわせて雪乃の顔ぉー見つめていると、

『明後日、お昼ご飯作るから食べに来てね!』


「ああ~いいよ。でも大丈夫なのか?」


『うん、明後日からお店の人達連れてパパとママは箱根に慰安旅行なの。お姉ちゃんも友達のとこ行くって言ってたから、あたし一人きりだから、、、』


「わかった」


『道ちゃん』


「ん?」


おいらの首に抱きついて来て、恥ずかしそうにでもハッキリと、、、


『ずぅーとずぅーと前から決めてたの』



『道ちゃんに あげようって!』



机に座りながら煙草に火ぃー付けちゃあボォーと永ちゃんのポスターを眺めていたと思いねえ。

“ずぅーとずぅーと前から決めてたの 道ちゃんにあげようって”

何度も何度も雪乃の言った言葉ぁ~頭ん中でくりかえしてやがる。


姉貴から電話の事告げられ、ガスってたおいらの気持ちがすぅーと霧が晴れてピーカンになりやがった。一も二も無く雪乃の声が聞きたかった。


あいつが言った“ずぅーとずぅーと前からって、、、”


不忍池のボートで告白した時の、 、 、


そう言やあ雪乃はませガキだったから、小学生時分にこの人って決めたら、雪乃のぜえーぶあげるんだぁーとか何とか言ってやがったなあ、、、  昔の記憶を手繰り寄せ、、、


おいらは本当にガキだったから何のことやらサッパリ分からなかったが、あいつぁ~ずぅーと夢に描いてやがったのかな。

ふぅ~

おいらにって、ずぅーとずぅーと前から決めてやがったのかなぁ、、、

好き勝手ばかりしてたおいらにって、、、


髪を真ん中から分けてふたっつに結び、ランドセル背負っていた小四からの想い出が走馬灯の様に頭ん中ぁ~駆け巡らあ。

いつでもおいらの側にいやがったな。

中学入って一段と女っぷり上げやがって、時折ドキッとさせやがって。

神様って奴ぁ女は力が弱え~分、男よりも優位に立つ術をお授けになったにちげえねえ。

つい今しがただってそうだ、そのまんましようとしたおいらを制して、女には準備が有るの!なんざあ抜かしやがる、、、


ところで、どんなパンティ履いてきやがる!

あ~考えたらムズムズしやがる、、、


まずはひと抜きいれてっと、、、

  

大漁です。


勿論オカズはピチピチの雪乃ちゃん!



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