第4話 スケルトン軍団

 二人が洞窟から旅立って1日が経った。俺は何もすることがなく、ただただ鈴ちゃんから貰った地図を眺めていた。


 (ここが俺の居る場所で、、、ここがアシュガーダ王国)


 ここから彼女たちが居るアシュガーダ王国まではかなりの距離があり、その道のりは容易ではなかった。人里に囲まれているこの場所は、まさにアンデッドの処刑場だった。

 俺は地図を地面に置き、貰ったもう一つの白紙の紙を手にする。

 鈴という女から使い方を教えて貰ったものの、いまいちやり方が分からなく、肝心なマジックパワーについて聞くことを忘れていた。


 (マジックパワーをこれに通す?どうやるんだろう、、、。)


 俺は彼女の言われた通りに何度も試すがこの紙に物理的な力しか通らずに、少し紙に皺ができてしまった。

 これからどうしようかと途方に暮れる中、俺の目の前にスケルトンがニ体湧いた。


 (もしかして、誰かこっちに近づいて来ているのか?)


 茜という女が言っていたように、もし、相手が神聖攻撃を使えるような奴だと、正面切って戦うのはかなりリスクが高い。なので、俺は自ら自分の体をバラバラにした。

 

 足音がこちらに近づいて来る。それもかなり数が多い。そして、目の前の扉がゆっくりと開く。

 俺は無い唾を飲み込みながら様子を窺う。


 (あれは、、、)


 目の前にスケルトンの軍団が現れた。そして、その軍団は俺の方へ向かってくる。


 俺はどうこの場を切り抜こうかと考えたが、スケルトンの軍団は俺の前で膝を地面ついた。その軍の先頭に居たスケルトンは地面に何か書き始める。


 「お初にお目に掛かります、私どもはこの近くにある村のネクロマンサーに召喚されて、ここまで逃げて来ました、どうか私どもを、貴方様の配下に、加えていただけませんか。」


 特に悪い奴でも敵対視することも無さそうだったので、俺も地面に文字を書いて返事をした。


 「よかろう。」


 スケルトンの軍団は一斉に頭を地面につけて、お辞儀をした。

 一人ぼっちでこのまま生きて行くかとおもったが、仲間ができて未来に少しではあるが光が見えた。

 

 

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