第2話 進化
少し時間が経ち、俺のホネホネな体は元に戻った。
「キャーッ!!」
二人が進んだ洞窟の奥から鈴という女の叫び声が聞こえた。(鈴ちゃん!!)
俺は急いで二人の進んだ道を走った。骸骨ではあるが、移動速度はめっぽう速かった。そして、彼女の声が段々と近づいてきた。そして、俺は二人のいる場所に到着した。
茜という女は倒れこんでていて、彼女はこの洞窟の主と思われる強そうな骸骨に襲われようとしていた。
(スケルトンレイダーLv40!?)
そして、その骸骨は剣を振り上げて彼女に切りかかろうとした。
(やめろ!!)
俺は彼女を抱えて倒れ、間一髪、その骸骨の斬撃から彼女を守ってあげることができた。しかし、俺がこんな見た目であるせいで別のスケルトンに襲われたと思ったのであろう。彼女は俺の顔を見て気絶してしまった。
(ごめんね。鈴ちゃん、俺、悪気は一切無いんだ。)
俺は彼女を抱え下ろした後、再び敵の骸骨からの斬撃を間一髪避けることがでた。俺はそのまま相手の胸に飛び込んだ。
俺はまだ武器がなかったため、掴み合いにもっていくことにした。そして、相手の骸骨と掴み合いが続く中、相手と俺の体の骨が次第にバラバラになっていった。そして、掴み合いの末、相手の骨は無くなった。
(よっしゃー!勝ったぞ!!)
俺は2本の腕でガッツポーズをした。
(え? 二本? )
俺は自分の体に違和感を感じて、再び足元の水溜りで自分の顔を確認する。すると、一つしかなかった頭が二つになっていて、体の骨の本数が倍近く増えていた。
より人間と関わることが難しくなった俺の体を見て俺は呆然としてしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます