第25話 弱小ギルドの現状と対策

「いや、これはどう見ても・・・・・・アラビア数字だろ」


 名宰相がどうとか言ってたから恐らくこれもロビン・モアの仕業だな。

「アラビャーは知りやせんが、確かに数の文字で数字と呼ばれてますです」

 そこら辺は今はどうでもいい。

 せっかく俺にも分かる数字で書かれてるんだ内容が知りたい。


「これは何の数字なんだ?」


「これが売上金でこっちが回収金、そしてその残高になりやす」


 なるほど。そのぐらいなら俺でも理解できる。

 ふむふむ、売上げはそれなりにあるよなこれ。

 回収金のほうは、んん、んんんんん?


「おい、売上げに対して回収金が少なすぎやしないか?」


「へぇ、着手金だけ払って成功報酬をくれない悪質な客がいますです」


「どうして取り立てないんだ?」

「町の有力者たちでして揉め事は起こせないんでさあ」

「なんだそりゃ? やりたい放題かよ」

「あたしも何とかしたいんですがこればっかりは・・・」

「事情は分かった。未回収金の上位リストを作ってくれ。後は俺が考える」

「婿殿、あまり無茶はしねえでくだせえよ」

「分かってる分かってる。荒立てずに搦め手でいくから心配するな」

 俺はそう言いながら別の帳面を見ていた。

 読めない文字ばかりだったが最下部にポツンと数字があった。


「この39という数字はなんだ?」


「そ、そいつは・・・依頼成功率でさー」


「せ、成功率? 依頼成功率がたったの39パーセントなのか!?」


「でやす」

 でやしたかー。

 しかし有り得ないだろ。

 暗黒時代のカープだって勝率40パー切ったことなんてないぞ。

 あれ以上酷いとかどんな仕事してんだお前ら。

 よく今まで潰れなかったなこのギルド。


「原因はなんだ?」


「へぇ、苦労して育てた冒険者が次から次へと大手に移籍しちまうんで常にルーキーを主力として起用しなきゃならないんでさあ」


 おのれぇおのれぇぇぇジャイアンツぅぅぅ。

 ハッ、いかんいかん。

 今は金満球団のことなど考えてる場合じゃない。


「これは銀行からの借り入れによる迅速な報酬支払いで冒険者の繋ぎ留めをし、エマさんたちも活躍することで改善されるな」

「でやす!」

「成功率が上がれば依頼も増えるって寸法だな」

「その通りでやさー」

「というか今のこの惨状でよく依頼があって潰れないもんだな」

「へぇ、このギルドというより全ギルドへの依頼なんてのもありやすから」

「ほぅ、例えば?」

「魔獣討伐やレア植物採取などでやすね」

「そういうのはどこから依頼が来るんだ?」

「ここだとやはりアトレバテスでさあ。婿殿と出逢った運命の都市ですぜ」

「そういうのは要らん。それよりあの都市には何があるんだ?」


「アトレバテスは工業都市ですよ。もとはガラス細工の工芸の町だったんですが、そのガラスを使った瓶詰め工場ができて大きくなりやした。その勢いでいろんな工場を誘致した結果あれだけの都市にまでなったんですなぁ。その中でも製薬工場がウチにとっては一番のお客さんになりますです、はい」

 

「製薬工場がか?」

「そこは薬だけでなく、石鹸や化粧品も作ってやすからね」

「んんん、どういうことだ?」


「オークやミノタウロスのあぶらが高級な石鹸や化粧品に使われるんでさあ」


「そりゃまた気持ち悪い高級品だな。だが金払いは良いんだろ?」

「へぇ、超の付く優良客です」

「よし、そういう顧客を大事にしよう。優良客の上位リストも頼んだ」

「がってんでさー」

 そんなやり取りの合間にも俺はまた別の帳面を見ていた。


「このイイ感じで定期収入が計上されてるっぽい帳簿はなんだ?」


「それは、冒険者の登録料と更新料でやす」


 なるほど。それがあったな。

「だが登録料は分かるが、更新料の頻度は?」

「基本、毎年更新ですから年に1回になりやすね」

「おおぉ、それだと馬鹿にできない収入源になってるんじゃないか?」

「成人の9割が登録してやすからね。塵も積もればでいい稼ぎになってやすよ」

「そんなに多くの人間が冒険者登録してるのか!?」


「へぇ、簡易身分証明書になりやすから持ってれば便利なんですよ。だから一度もクエストなんてやったことのないペーパー冒険者が一杯いますです、はい」


 ペーパー冒険者!


 まさに地球の運転免許と一緒だな。

 車買う予定ないけどとりあえず取っとけの精神だわ。

「ということは、町の人口が増えれば簡単にギルドの収入も増えるわけだ」

「でやす!」

 ふむ、町の人口増加プランも何か考えてみるか。


 ふぅ、ザックリだがこのギルドの現状と問題点は把握した。

 対策としては、悪質な客は未回収金を取り立てたらバッサリ切り捨て縁を切る。

 優良客の依頼をどんどんこなし高収入を得て顧客満足度を上げる。

 エマさんたちにクエストをどんどん遂行してもらい依頼成功率を上げてギルドの信頼を回復する。

 あとは、町の人口増加対策をして登録料・更新料の収益をアップさせる。

 だいたいそんなろことか・・・

 

 おっと、肝心なことを忘れてたわ。

 

「おい、セクスエルム・シスターズが守ればギルド銀行は絶対に大繁盛するとかお前は言ってたが、ぞんな甘いもんじゃないとエマさんたちが言ってたぞ?」


「ええええええそんな殺生なぁぁぁあああああ」


「何を根拠にそんな激甘な見通しを立てたんだ?」

「へぇ、銀行の営業マンからそう言われたんでさあ」

「怪しいな。何か騙されてるんじゃないか?」


「げぇ、改装費!」


「まさか、2階の銀行設備や6階の金庫室はギルドの金で作ったのか?」

「・・・でやす」

 でやしたかー。


 これってアレか。

 住人が入る見込みなんてない場所にアパート建てさせる詐欺みたいなもんか。


「改装費ってその銀行から借りたんだろ?」

「大当たりでさー」

 当たっちゃったかー。


 恐らく1年後ぐらいに業績不振とか言って銀行は撤退しギルドに借金だけが残るって寸法なんだろうなぁ。知らんけど。

 ま、終わったことは仕方ない。

 これからどう対処するかだ。

 要は、本当に銀行を繁盛させればいいだけのことだろ。



「ギルマス、銀行のプレオープンで仕掛けるぞ」


 

「婿殿! 何か策があるんでやすね!」


「おうよ! 俺に任せておけ。キッチリと銀行大繁盛をプロデュースしてやらー」


「おおおおぅ、こんな大逆境にも心を折らずに起死回生のアイデアを産み出すとは・・・さすが、さすがです! 男ラムン感服が止まりやせんです、はい」

「世辞はいい。耳を貸せ」

 俺はギルドに着くまでの間に考えたシナリオの概要を話してやり、ギルマスと詳細を詰めていった。


 

 昼食を4階の食堂でエマさんたちと一緒し、俺たちはまたマスター室へ戻った。

 ギルマスは職員の何人かに声をかけて未回収金(滞納者)上位リストと優良客上位リストの作成を頼んだ。エマさんたちが必要としているからと言うとあっという間に作ってくれて今はギルマスの机に乗っている。


 まずは未回収金のリストを手に取って確認する。

 そのトップにいる滞納者が特に悪辣だった。

 未回収金の半分以上をコイツが占めている。


「この極悪人は何者なにもんだ?」


「大袈裟に言えば、ここウェラウニの不動産王でやすね」


 土地持ちか。

 あまり良いイメージはないな。


「どうしてここまで未回収金が膨れ上がったんだ?」

「成功報酬をくれないのは分かっていても依頼を断れないんでさあ」

「何故そこまで言いなりになる必要がある?」

「ギルド職員の家やアパートの大半が奴の持ち物でして」

「引っ越せばいいだろう?」

「そう仰られてもなかなか・・・あたしも引っ越しとなると正直難しいでやす」

 お前の家もかよ!


「婿殿の家も奴の所有物でして、はい」

 ウチもかーい!


 これは早急に手を打たんとダメだな。

 こんな極悪人が大家じゃあ安心して子作りもできんわ。


「ギルマス、職員に頼んでこいつの情報を集めてさせてくれ。個人情報とか所有物件とかな」

 

「分かりやした。婿殿、楽しそうでやすね。顔がにやけてまさー」

「まあな」

 ふふふ、一度やってみたかったんだよ。悪人を懲らしめるってやつをな。

 

 次に優良客上位リストに目を通した。

 最上位にいるのがギルマスが言ってた製薬工場なのだろう。

 ただ、その次に位置する顧客も製薬工場とそんなに変わらない数値だった。

 これもかなりの上客と言えるだろう。チェックせねば。


「この製薬工場に迫る優良客はどこだ?」


「大学でやす。ここからかなり南に下った場所に大学都市レンフォードがあってそこのレンフォード大学がアトレバテスに分校を持ってるんでさあ」


「大学って勉強するところだろ。ギルドに何の依頼をするんだ?」

「希少な魔獣や植物を研究用に買うんでやすよ」

「なるほど。研究に使って論文でも書くわけだ」

「へぇ、だもんで生け捕りにして渡せば成功報酬が倍になりやすよ」

「2倍か! そいつは夢があるな。絶対に生け捕りにして報酬と信頼をアップさせてやらねば!」

「ですが、希少魔獣の生け捕りは難易度が相当高くなりますです、はい」

「しかし、これだけ売上げがあるんだから成功した冒険者がいるんだろ?」


「へぇ、その途端に大手へ引き抜かれていきやした」


 おのれぇおのれぇぇぇ読売○人ンンンンン。

 くぅ、いかんいかん。

 今は帝国球団のことなんて考えてる場合じゃない。


「ギルマス、職員に頼んで大学が欲しがってる高額商品のリストを作ってくれ」


「分かりやした。魔獣と植物だけでなく、野獣も含めときやす」

「野獣? 魔獣と何が違うんだ?」

「魔力を持たない獣がただの野獣ですよ。熊や鷲、モグラなんかそうでやす」


「ふむ、だが魔力のない野獣でも大学は欲しがるのか?」

「へぇ、絶滅寸前の野獣なんてのは相当高値が付きやすよ」

 なるほど。絶滅危惧種ってやつか。

 大学の研究用だけじゃなく、コレクターにも高く売れそうだな。

「ちなみに、この辺で捕獲できそうな絶滅危惧種はいるのか?」


「トノサマインコでしょうなぁ」


 殿様でインコとかどんな鳥だよ。

 ま、いちいち突っ込んでも始まらん。

「どの辺にいるんだ?」

「北の森での目撃情報が数件ありやした」

「その情報は確かなのか?」

「へぇ、『ヨワマンゾクジャー』という泣き声を聞いたそうなんで確実でやす」

 それは確かにトノサマだわ。間違いないわ。

「他にもこの辺にいそうなのはいるか?」


「モビーバーでしょうなぁ」


 んん、ビーバーの仲間か何かかな。

「それはどんな野獣だ?」

「ゴブリンほどの大きさの巨大ビーバーでやすよ。こいつは木を積み上げて川をせき止めるのが大好きな迷惑な奴なんでさー」

「ふむ、川を止められては農作物に支障がでてしまうな」


「いえいえ、そっちは水術師がいるんで何の問題もないんですが、川をせき止めるように木を積まれたら橋ができるようなもんですし、川が湖になって下流が干上がっちまいます。そしたら魔獣が渡ってきちまうんでさー」


 なるほど。川は自然の魔獣返しなわけだ。

 それを無効にされたら死活問題だわ。


「ですんで昔っからモビーバーは目の敵にされて見つけたら即討伐されてきやした。そのために絶滅しかかってますです、はい」

 

「そんな希少な野獣がこの辺にいたのか?」

「北西の森に流れる川の上流で何度か目撃されてやす」

「ほぅ、それは何としても生きたまま捕獲したいな」

「へぇ、モビーバーは大学だけでなく自然動物園も欲しがってて値が高騰してやす」

「動物園なんてあるのか?」

「この辺では都市アトレバテスが郊外で運営してやすね。モビーバーが川にダムを作る様子は見てる分には楽しいですから子供たちにバカ受けなんでさー」

 それは分かる。中身オッサンの俺でも見てみたいわ。


「失礼します」ガチャ


 食堂スタッフのサラさんがお茶を淹れてくれたようだ。

 今日も黒と白のメイド服で俺の目を楽しませてくれる。

「ありがとうございます、サラさん」

 応接セットのテーブルにティーカップを置いている彼女に礼を言っておく。


「あぁそのピュアな笑顔、癒されるわ~」


 サラさんは今日もマイペースだ。

「昨夜は大丈夫だった?お珍宝吸われ過ぎて腫れてない?私が診てあげようか?」

 もうホント誰か何とかして。

「サラ君、失礼でやすよ。お珍宝を吸わさせてあげるなんて婿殿がそんな男娼のような真似をするわけないでやしょ」

 おいおい、俺に男娼を勧めたお前がそれを言うか。


「えーでも彼女たちに無理やりやられてそうじゃないですかぁ?」

「サラ君! もういいですから出て行ってくだせー」

 サラさんは名残惜しそうに手を振ってマスター室から出ていった。


 プチ嵐が去ったあと、応接セットのソファーに座り休憩することにした。

「サラさんは欲求不満なんじゃないのか?」

 あのほとばしるエロトーク。相当溜まってたそうだ。


「でも結婚して旦那がいやすよ。子供も一人いたかと」


「既婚者だったのか。サラさんていくつなんだ?」


「たしか18歳ですね。16の時にデキ婚したと記憶してやす」

 でき婚!

 あるんだな。こっちの世界でも。

 それは措くとしてサラさんにはちょっと気になってることがある。


「サラさんのショートヘアーって珍しくないか?」

 こっちでは他に短髪の女性って見たことないぞ。

「確かに成人女性のショートヘアーは珍しいでやすね。あれじゃあ男はその気になれませんです、はい」

「ちょっと待て! ショートヘアーの女ではたないというのか?」

「そりゃそうですよ。まるで男とやるみたいで萎え萎えでさー」

「じゃあサラさんは旦那とセックスレスなのか?」

 

「やる時はカツラを被るんでさー」


 なるほど。単純明快なソリューションだった。

 しかし異世界ってのはちょくちょくカルチャーショックをかまして来るんで油断できんわ。まぁ仕方ないけどな。



「お待たせしましたイクゾー様、お変わりありませんか?」ガチャ

 エマさんだ!

 その恋する乙女顔と魔乳を見たら元気モリモリです。

「はい、エマさんが癒してくれたら大丈夫です」

 ふふふ、照れとる照れとる。さあ今日もイチャコラするぞー。


「用は済んだからとっとと帰るわよ」

 ヴィンヴィンはいつも通りの感じか。

 昨夜の夜這いで何か変わった気がしたけど期待し過ぎは禁物だな。

「イクゾー君、早く帰って勉強しよー」

 あ、そうだった。女教師レイラを堪能しないと!

「肉無き場所に栄え無しなのデス」

 何言ってるか分かんねーよ。

 俺はギルマスから資料一式を受け取り別れを告げて皆と一緒に家に帰った。



 家に到着するとヴィンヴィンはさっさと自分の部屋に引き上げていった。

 他の3人も着替えに部屋へ戻ろうとしたが俺が引き留めた。


 まずエマさんを抱き寄せて両手でスキンシップしながら話しかける。

「これからレイラちゃんと文字の勉強をします。夕食時にはダイニングへ向かいますから食事の準備をお願いしますね」ナデナデナデ

「承知しましたぁぁぁ・・・お勉強んんっ・・・頑張って・・・」

 俺から体を離すとエマさんは満足気に部屋へ戻っていった。


 次はレイラちゃんだ。

 身長差があり過ぎるのでハグはせずにレザーアーマーのミニスカから伸びた健康的な太ももにスキンシップしながら話しかける。

「今朝言った格好の他にもお願いなんだけど、その銀髪ロングを後頭部でまとめるシニヨンにして欲しいんだ。それが女教師の基本だからね」ナデナデナデ

「んんっ・・・お団子だね・・・分かったぁ・・・」

 素直なレイラちゃんは快諾してくれて部屋に戻った。


 さて、残るは肉堕ち闇エルフさんだ。

 この女にスキンシップなど効くわけがない。故にこれだ。

「ローラさん、まずはこの肉をご笑納しょうのう下さい」

 俺は20センチ角の小箱に収められた肉を差し出した。


「ブロイ肉ですか。私も舐められたものなのデス」


「平にご容赦を。今の僕にはそれが精一杯。今後にご期待下されば幸いです」

「仕方ありませんネ。若さゆえの過ちは誰にでもありマス」モグモグ

「ローラさんはどこまでご存じなのでしょうか?」

「この家のことで私が知らないことは何もないのデス」モグモグモグ

 マジかっ!

 そういえばこいつ自宅警備員だったわ。

 何か怪しげな術で家中を監視してるのかもしれん。

 とりあえず今はヴィンヴィンのことを口留めしておかないとな。


「皆には内緒にしておいて頂けませんか?」

「嫌ですケド、お婿様のご命令なら仕方ないのデス」モグモグモグモグ

 アレ?

 安い鶏肉だけどメッチャ効いてるんじゃねこれ。

 よし、機嫌の良い内に他の用件も済ましておくのが得策だわ。


「ご了承頂き感謝します。ところで、どうやって内部情報を得ているのか気になります。ご教授願えませんか?」

 

 ローラは俺の言葉に答えるのではなくピュイと口笛を鳴らしてまた肉を食い始めた。

 こいつは何がしたいんだ?

 俺がピクピクとこめかみを震わせているとローラが足元を指差した。


「彼が私の協力者なのですヨ」モグモグモグモグ

 んん? ネ、ネズミだ! 気持ちわりー。こいつネズミを使役してたのかよ。

「鼠を操るとはまた素晴らしい技をお持ちですね」


「失礼ですネ。ハムスターなのデス。鼠なんて肉を狙う輩は全て敵ですカラ」


 え、ハムスターなのこれ。

 飼ったことないから違いなんて分かんねーよ。

 ともかく、こいつが動物を操れるのは分かった。相変わらず多才な奴だ。

 いや待て、これって使えるんじゃないか!

 よし、そういうことなら、その腕、俺の為に使ってもらうぞ。


「ローラさん、見事な動物の使役ぶり感服致しました。是非そのお力を僕にも貸して頂けませんか?」

 

「何だか気が乗らないのデス」

 どうした急にやる気も元気もなくなったぞ?

 あっ、肉が切れてる!

 しまった。ケチらずに特大サイズを買うべきだった。

 だがラムンがギルマスのくせに軍資金をほとんど持ってないんだから仕方ない。

 

「事が成就すれば特上肉を献上できますが?」


「聞くだけなら話を聞いてあげてもよいのデス」ジュルジュル

 俺はギルドへ成功報酬を滞納している極悪人のことを話した。

 そして奴の弱みを握るためにハムスターで情報収集をしたいと頼んだ。

 さて、ローラは乗ってくれるのか、それとも先に餌付けしないとダメか・・・?


「ハムスターで弱みを握るなどぬるいデス。奴を使って一気に攻め落とすのデス!」

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