第46話 激闘開幕!ラグニャロク!4

 天国深部。

 天使の兵隊をいなしながら奥へと進むキウイたちだったが、突然地面が揺れ始めた!


「にゃにゃにゃにゃ床が抜けるにゃ!? 下に落っことされるにゃ!?」


「イケメンのボクが重力を受けて自由落下! ふわりと浮き上がる前髪や服がたなびきチラ見えするへそからイケメン☆フラッシュ!!」


「へぶぅッ!? ビームに押されて俺たちは上がれたけど、ハンサミィ落ちてるじゃんどうするの!?」


「じきに合流するよ! ちょっと輝いてきてからね!」


 下層。

 ハンサミィは片足・片ひざ・片手の三点でかっこよく着地。あふれるイケメンオーラが落下の衝撃を打ち消した。


 ハンサミィはゆっくりと顔を上げた。取り囲むジャム装備天使。そしていかにも格の高い、大天使が正面にいた。


「全員まとめて始末する予定でしたが、フゥーあなた一人ですか。まあいいでしょう。

 はじめまして、大天使マイコーゥと申します。ジャムを塗らせていただきます」


「悪いけど、これ以上ボクに甘味は必要ないんだよね。ごらんの通り、ボクは甘〜いイケメンフェイスだから。

 そしてこちらこそはじめまして、キャスパリーグのハンサミィです」


 大天使マイコーゥは目を細めた。


「キャスパリーグ。豊穣の豚ヘンウェンが産み落とした、災厄の獣。

 つまり忌み子ですか、苗宮キウイと同じ」


「黙れ」


 マイコーゥはかすかに驚いた。ハンサミィは、牙をむくような怒りの顔を向けた。


「その言葉、二度と使うな。その口縫いつけるぞクソ天使」

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