第45話 激闘開幕!ラグニャロク!3

「あー、てすてす、おはろーはろー、こちら大天使マイク。

 ただいま門が謎のロボにふさがれて軍勢追加が遅れてますがー、先に出てきた隊員で猫ジャム作戦始動中ーっす」


 大天使マイクは特製巨大バターナイフにジャムを取った。配下の天使もジャムを構える。


「というわけでー、こちら仕事なもんでー、できれば無益な争いはせず、道を開けていただけると助かるんすけどねー」


 眼下、呼びかける。

 市街を、防護柵のようにおおうものがあった。イカ触手。


「私は、こんな力を手に入れて、絶望しました。猫ちゃんと触れ合えない日々は、地獄のようでした」


 天使の雑兵が、バターナイフを突き出して突撃した。招き猫の化身に、はばまれた。


「これにてプラマイゼロ」


 つやっつやに磨かれたバターナイフが、太陽光を美しく反射し、天使の目をくらませた。

 目を回して落っこちる天使たちの間を、イカ人間は歩み進んだ。


「今、私だけじゃない全世界の人が、猫と離れ離れになろうとしています。私と同じ苦しみを、全世界の人が。

 私は耐えられない。今ここで動かなければ、私は私を許せない」


 大天使マイクは、見下ろした。イカ人間獣医は、真っ向からにらみ返した!


「イカ人間獣医セピア! 猫と人との未来のために! この力で! あなたたちと、戦います!」

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