第736話あゆの計算外

 もうどうしようも無くなってしまったのでとりあえず俺とあゆは服を着た。

 それからというもの・・・


「ぁぁぁぁぁぁぁ」


 あゆが三角座りで俯きながらずっとうめき声のようなものを上げている。

 ・・・なんていうか、うん。

 一応絶対に脱出できない状況下のように思われたが俺の体力のなさというかそれの体力のなさというかのおかげで助かった!


「・・・はぁ」


 全く嬉しくない。

 こんなものほとんど侮辱だろう。


「あぁ、ネットとか実体験の記事を見ても男子高校生なら最低でも2回は絶対に体力的に大丈夫って書かれてたし大きさを維持するのも大丈夫って書かれてたのに・・・はぁ、先輩に常識を当て嵌めたのが間違いだったぁ、これなら前段階とか無視して最初からやってれば、でもそれだと初めての思い出が薄く・・・はぁぁ」


 と言った感じでずっとぶつぶつ何かを呟いている。

 ・・・悪かったな!俺が体力持たなくて!!

 って、それどころじゃない、どうしようもなかったとは言えとうとうあゆとも性行為と呼ばれる行為の入り口に入り込んでしまった。

 前もあゆに似たようなことをされたがその時は初音に「出したの?」と確認をされて俺が出してなかったから許されたが今回はしっかりと我慢が爆発してしまって溢れてしまっている。

 初音に言うべきか・・・言ったら殺されるだろうが言わないでバレたら殺される以上のことをされてしまうだろう。


「本当にどうしてこんなことに・・・」


 俺はただ普通に生活したいだけなのにどうしていつもこんな不運ばかりが俺を襲うんだ・・・前世でそれだけ何かひどいことをしてしまったのだろうか。


「本当にどうしてこんなことにはこっちのセリフですぅ!はぁ、私としては今すぐしたいんですよ今すぐ!先輩もめげてる暇があったら早く先輩のを大きくしてくださいよ!自分の体の一部なんだからそんぐらいやってくださいよ!」


「そ、そんなこと言われても・・・」


「あぁ〜!もう!先輩のヘタレ!チョロい!人で無し!女の敵!」


「そ、そこまで言うか!」


「言います!なんならもっと言ってもいいぐらいですよ!あぁ、媚薬とかは全部あっちの家の方に置いてきちゃったしな〜、まさか先輩が一回出しただけで限界なほどだったとは流石の私でも予想できなかったなぁ」


 というのを独り言として言っている。

 ・・・それを直接俺に言うんじゃなくて独り言として言われるのは本当に本音っぽい雰囲気をさらに醸し出しているから非常にやめてほしい。

 ・・・いや本音なんだろうけど。


「・・・まぁ、でもまだ夜にもなってないですし、まだリベンジの機会はありますね」

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