第726話引越し話?
「ひ、引越し・・・?」
「うん」
「ちょ、ちょっと待て!ついこの前引っ越してきたばっかだろ?」
「ついこの前って・・・もう3ヶ月も前だよ?」
3ヶ月ごとに引っ越すなんて大人でもありえないしましてや高校生だけでなんて絶対に有り得ない。
「それにこれはそーくんに纏わりつく女たちを払う意味でもあるの」
「払うって・・・」
「それとも。この中の誰かと浮気しようとでも考えてるの?」
「そ、そうじゃない・・・!」
「ならそーくんは黙っててよ」
「・・・・・・」
人権・・・世界に求める、平等社会を掲げてくれ。
「引っ越すとしてどこに引っ越すんですかぁ?」
あゆが引っ越すことをより現実的にするようなことを聞く。
「・・・邪魔が入らない場所、いっそのこと山奥とかが良いのかもしれないね」
「や、山奥・・・!?」
「もちろん山奥ならネットだって使えなくなるからそーくんとできることの幅も狭くなっちゃうけど、それもそーくんが他の女と絶対に関わらないことの保証になるなら安いものだよね」
嘘だろ・・・確かにネット云々もそうだが、まず第一に俺は虫が苦手である。
そんなやつが山で生活なんて・・・無理だろ。
「はぁ・・・これだから虫は、そーちゃんは虫が苦手なの、そんなことも知らなかったの?」
「もちろん知ってるけど、私はそーくんが虫を嫌いの度合い以上に、そーくんに集る女たちが大嫌いなの」
「へぇ〜、まぁ私がいる限り虫なんかの好きにはさせないけど・・・なんなら私がそーちゃんと二人きりで同棲したいし」
「まぁでもそうですよね〜、このマンションは別にシェアハウスでもないですし、こんなに大勢で一緒に暮らしてるなんてそもそもがおかしな話ですよね〜」
「確かに・・・お兄様が海外では認められている兄妹婚を認めてくださらないのであれば、一夫多妻制の擬似空間になっているこの空間も認めないべき、ですね」
「こんな奴が女数人を侍らせてるのもムカつくし・・・ね」
「・・・え?ちょっと、おい?」
な、なんだかちょっとずつ嫌な予感がしてきたんだが・・・?
「じゃあ」
「そうだね」
「ですね〜」
「はい」
「うん」
「・・・え?」
5人は何かを分かり合っているようだ。
な、なんだ?
「そーちゃん、わかった?」
「わかったって・・・え?何をだ?」
「今日から1日交代で、そーちゃんは1人1日ずつ一緒に同棲して行って、最終的に私たちの誰と同棲したいかの答えを出すってことだよ?」
「・・・はぁ!?」
な、なんでこんなまた究極の問題みたいなことに・・・!!
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