第686話死んでみる?
俺は即答で答える。
ここで変にもたもたすると初音の機嫌が変わるかもしれない。
だったら早いうちに行動に移したほうがいい。
「じゃあ、後ろを向いてくれ」
「えっ!あっ、うんっ!」
初音はいつになく俺が積極的だからなのか、少し驚いているように見えた。
それでも初音はすぐに俺に背を向けた。
・・・よし、これでちゃんと直視できる。
前を直視するのは無理でも後ろからなら見ることぐらいは可能だ。
そして俺は宣言通り初値を辱める。
覚悟を決めろ・・・!
「んぁっ〜!」
俺は初音の首筋から腰辺りまでを人差し指でなぞった。
初音は変な声をあげる。
「・・・ふぅ」
よし。
「約束は果たしたし、まずは俺がお風呂から上がるから、初音はゆっくりしててくれ」
俺が颯爽とこの場を後にしようと立ち上がったところで・・・
「・・・は?」
初音からの重い疑問の声。
「ん?」
俺は軽く疑問の声を漏らす。
「ん?じゃないよ、何もう終わった気でいるの?」
「終わったきって、ちゃんと辱めただろ?」
「は?あれで私のこと辱めたつもりなの?」
「あぁ」
「・・・そーくん」
初音はずっとお湯を出し続けているシャワーを手に取り、シャワーの先端を俺の口の中に入れた。
「あっがばっっ!?」
当然いきなりそんなことをされた俺は驚くというか純粋に呼吸困難になってしまう。
「一回死んでみる?ねぇ、死んでみる?期待させておいて何もしないなんて別のことなら詐欺で犯罪行為なんだから死刑になっても仕方ないよね?」
初音は俺の肩を揺らしながらそんな言葉を投げかけてくる。
いや!別に何にも搾取したりはしてないのに死刑は重すぎるだろ!
「ぐががばばっ!」
「何?言いたいことがあるならはっきり言ってよ」
無茶言うな、魚ならともかく俺は人間だぞ、口に水をすごい水圧で当てられててちゃんとなんて喋れるわけがない。
「・・・はぁ、仕方ないね」
そう言うやいなや、初音はシャワーから出る水を止めた。
「ごほっぐっぁ!」
俺は喉に詰まっていた水を吐き出すように咳き込んだ。
そしてしばらくして落ち着き・・・
「で、そーくん、何?」
「・・・わ、わかった、悪かった」
「・・・で?」
「・・・な、何をすれば初音を辱めたことになるか教えて欲しい」
俺はわかっていたことだが初音には敵わないなと思い、素直に屈服することにした。
「はぁ、本当ならそんなの言わなくてもわかって欲しいけど、そーくんだから仕方ないよね・・・そーくんだもんね」
俺であるからということを2度も強調されてしまう。
「まず大前提として、私が辱められたって思う最低ラインの話だけど」
「あぁ・・・」
俺は乗り気じゃないまま聞く。
「キスしながら私の裸を弄る、これはまず大前提ね?」
「・・・え」
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