第670話誤媚薬

 お注射完了・・・

 本当はお注射なんてしなくても隠してることは言って欲しかったけど・・・

 まぁ、仕方ないよね。


「はい、そーくん、聞こえるかな〜?」


「・・・・・・」


「・・・あれ〜?」


 おかしいなぁ〜、薬が効いてたら今頃そーくんは隠してることを私に言ってるはずなんだけど。


「そーくん〜?」


「・・・はぁはぁ」


「・・・ん〜?」


 突然そーくんは息を荒くし始めた。

 ・・・自白剤にはそんな効果ないはずなんだけどなぁ〜。


`ガチャガチャ`


 私がなんでそーくんがこんなことになってるのかを考えてると、そーくんは今度は手錠を邪魔そうにしながらガチャガチャしている。


「は、初音・・・」


「・・・あっ、もしかして」


 今手に持っている注射器を改めて良く見る。

 私は自分の持ってる注射器全てにその注射器になんの薬が入ってるかわかるようにラベルを貼っている。


「・・・あ」


 私は今手に持っている注射器のラベルを確認すると・・・そこには『ac-0019』と書かれている。


「やっちゃった〜・・・」


 acっていうのはaphrodisiacの略で、aphrodisiacっていうのは日本語で媚薬。

 0019っていうのは作った本数・・・


「あ〜!」


 なんでよりにもよってこんな時にこんな間違いしちゃうの〜!?

 私は普段そんなミスをしないから、余計今の私を責める。


「はぁはぁ」


「・・・ん」


 でも・・・ちょっと待って?

 今あの女と霧響ちゃんを話させることに成功してて・・・そーくんのお母様も多分あと20分は帰ってこない。

 そこに興奮状態のそーくん。

 2人だけの部屋。


「・・・・・・」


 今ならそーくんシてくれるかも!?

 ・・・そーくんが嫌って言っても、今ならそーくんを。

 

「そ、そーくん・・・!」


 私はそーくんの手首に繋いだ手錠を解錠して、少し様子を見る。

 すると・・・


`ぱすっ`


「んぁっ❤︎そ、そーくん・・・?」


 そーくんは右手で私の胸を触ろうとしたけど、まだ自制心が余ってるのか服の上で軽く擦るぐらいで止めた。

 ・・・ま、まさか間違えて打った媚薬がここまで効果があるなんてっ!

 もしこんなに効果があるなら本採用でちゃんと計画も考えてたのにっ・・・!

 でももう打っちゃったものは仕方ないし、幸いなことに状況は私の味方をしてくれてる・・・なら。


「そーくん!触っても良いんだよっ!好きにしてっ!!」


 私はすぐにそーくんの足首の錠も解錠した。

 こ、こんなチャンス滅多にないよね・・・!


「はぁはぁ・・・い、いや、俺は・・・」


 私はそーくんが自制心を取り戻そうとする前に、そーくんの性欲をできるだけ刺激しようとすぐに全身を下着姿にする。


「ぁっ・・・!」


 そーくんはその下着姿を見た瞬間─────私の胸を力強く揉んだ。

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