第558話キスと水
「えっ・・・?」
「それに〜?まだ何もしてないのに呼吸がちょっと荒いですよ〜?」
「そ、それは、初音に注入された媚薬のせい─────」
「へぇ〜?媚薬ですかぁ〜、じゃあ今はメスなら誰にでも興奮するようにできてるんですね〜」
最悪だ・・・本当になんであゆと話してるとこんなにも墓穴を掘ってしまうんだ。
「・・・先輩、私の初めて欲しいですか〜?」
「いらな──────」
「ここで判断しま〜す!」
そう言うとあゆは俺の布団を奪い去ろうとしてきた。
「待て待て待て!」
俺は必死に布団を抑えるも、あゆはそれでも布団を奪い去ろうとしてくる。
「もうっ❤︎そんなに隠すってことはやっぱり元気になってるんじゃないですかぁ❤︎」
「う、うるさい!か、仮にそうなってたとしてもそれは薬のせいであって俺の心境とは一切無関係だ!」
「一切無関係なわけないじゃないですか〜、薬のせいでも私に興奮してるからそうなっちゃうんじゃないですかぁ」
「そ、それは─────」
「隙ありっ」
あゆは俺が自分を弁護しようとしたところでそれを隙だと言って布団を奪い去った。
「なっ・・・」
そしてあゆはさっき初音に履かされた俺のズボンをおもむろに取ろうとしてきたので、俺はまたもここで防衛戦に入る。
「も、もういいだろ!?」
「先輩が私の初めて欲しいって言ってくれなきゃやです〜」
そんなこと彼女がいて彼女以外に言うことがまず最低だし、そもそも俺はあゆとそんなことをしたいだなんて全くもって思っていない。
「言えるわけないだろ!」
「・・・あっ!そうですよねっ!言えるわけないですよねっ!」
あゆはゆっくりと俺のズボンにかけていた力を抜いていって、俺の耳元に近づいていった。
「・・・白雪先輩の監視下じゃないところなら良いんですよね❤︎」
「・・・は、は!?違う!言えるわけないってそういう意味じゃ─────」
「今度絶対2人きりで監視も不可能なところに先輩を連れて行くので、その時は・・・貰ってくださいね❤︎」
あゆはそう言い残してこの部屋を去ろうとしたが・・・
「あっ、先輩、お飲み物とか欲しいですかぁ?」
「えっ・・・」
ま、まさかあゆからそんなことを言ってくれるとは・・・ここは素直に甘えておこう。
「あ、ああ、欲しい」
「じゃあお水あげる代わりに私とキスしてください」
「水の代価高すぎるだろ!」
「えぇ〜?このままじゃ先輩餓死コースですよ〜?」
「が、餓死・・・?」
・・・いや、割と冗談抜きで俺もそんな気はしてきている。
俺は多分どれだけお腹が空いたり水分を欲したりしたとしても泣くことはできないだろう。
むしろ水分が枯渇して涙を流すことすら難しくなりそうだ・・・
まぁそれは誇張しすぎか。
「私お水飲みますね〜」
あゆは俺に見せつけるようにしてペットボトルに入った水を勢いよく飲んでいる。
・・・やばい、媚薬のせいかあゆが水を飲んでて喉が動くのを見るだけで少し色気を感じてしまう・・・
「・・・・・・」
俺がそれを黙って見ていると、あゆがこっちに近づいてきて────俺にキスをした。
「・・・んん!?」
と、思ったがどうやらキスというよりは口移しと言ったほうが正しいらしく、あゆの口から大量の水分が送られてきた。
「はぁ❤︎水だけで先輩とキスできるなんて・・・❤︎白雪先輩もちょっと抜けてますね〜、こんな状態の先輩をこんな長時間放っておくなんてっ❤︎」
「ごほっ、ごほっ・・・」
キス・・・!?水分はありがたいけどなんで口移─────
「せんぱい、もうズボン越しでもわかるぐらいに大きくなってますよ❤︎」
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