第539話総明は甘えてる?
「・・・・・・」
私はそーくんとのお互いを愛し合った長いキスを終えた後、あることをネットで検索していた。
これは今の私の目下の目的にして、最大の敵。
─────そーくんがすぐに浮気する理由。
そーくんに集ってくる女の方がそーくんより悪いのはわかってるけどそれでもやっぱりそーくんがそんな集ってくる女たちなんて気にしないぐらいの精神力があればそんな女達に惑わされることもないの。
だからまずはなんでそーくんが浮気するかを調べて分析しないと・・・
そして私は『浮気 理由』で検索してみた。
「・・・え?」
検索結果に出てきたサイトをクリックして、その理由を見てみると幾つかの理由があるみたい。
つまり、この当てはまってるのをいかに減らせるかで今後のそーくんの浮気率が変わるってこと。
まず一番上に出てきたのが、強引すぎたらダメって書いてある。
「・・・色々説明文書いてるけど私そーくんにはだいぶ配慮してるし、ここは無視でいいかな」
私はこれは絶対に当てはまらないため、そこを読み飛ばす。
次に出てきたのが・・・もしバレたとしても彼女が優しかったらその優しさに甘えてしまい、浮気してしまっても許してくれるのではと言う考えになってしまう。
「・・・あり得るかも」
確かにそーくんには基本優しく接してるからもしかしたらそーくんがそれに甘えてる・・・?
そーくんが甘えてくれるっていうワードは良い響きだけど、もし私が優しくしてあげてるせいで浮気まで許容してくれるって勘違いしてるんだったらそこだけは考えを治してもらわないとね。
早速私はそーくんのいるリビングに向かうことにした。
「そーくん」
「え?あ、あぁ、初音、どうした?」
そーくんは少し動揺した感じで言う。
さっきの私とのキスを思い出して照れてるのかな?可愛い。
でも今はちゃんとそーくんのことを叱らないと・・・
「そーくん、私が優しくしてるからって浮気しても良いと思ってるの?」
「・・・え?」
「私がそーくんのこと甘やかしてあげてるからって浮気のところまで私に甘えてるの?」
「え、あ、甘やかしてる・・・?て、ていうか浮気のところまで甘えるなんてそんなわけないだろ?」
「じゃあそーくんは甘えてもないのに浮気してるんだね、甘えたら浮気以上のことするのかな?」
「そ、そうじゃないって、た、確かに前は浮気しちゃったけど今度からは絶対にしない、信じてくれ」
そーくんから信じてって言われたら全面的に信頼を寄せたいけど、浮気面に関してだけはそーくんは信用ならない。
そーくんがそろそろ私と子作り・・・はそーくんの性格的にまだしてくれないにしてもそろそろ子種を見せてくれるとか、子供ができないようにして性行為ぐらいしてくれれば私も信用できるんだけど・・・
「じゃあ私とえっちして」
私はそーくんを信用するための条件を提示した。
「え、そ、それは・・・」
と、そーくんはいつものことながら何故か口籠もった。
「なんでいつもしてくれないの?胸なの?やっぱり胸がないと嫌なの?」
「い、いやいや!違う違う!ただ高校生でそういうことをするのは早────」
「愛し合ってるなら年齢なんて関係ないよね?」
「そ、それは、そうだけど・・・」
何を迷うことがあるのか全くわかんないけど、とにかく私としてはいち早くそーくんとえっちをしたいため、多少脅すようにしてそーくんに言う。
「私は襲おうと思えばいつでもそーくんのこと襲えるんだよ?」
「・・・っ」
そーくんは怯えた小動物みたいにわかりやすく、可愛く顔を引き攣らせた。
そーくんのこういう顔は大好き、できれば1日に5回ぐらいは見せて欲しい。
「・・・わ、わかった、じゃあ子供を作るとかそんな話じゃないけど、そろそろちょっとは積極的になろうと思う」
「・・・えっ!?ほんとっ!?」
私はそーくんから引き出せないと思っていた言葉を引き出せて、声を弾ませる。
「も、もちろん・・・」
やったぁぁぁぁぁぁぁっ!!
これが嘘だったら本当に襲っちゃうけど、私は寛容的だからそーくんを信じるの。
・・・あっ!
「私に遠慮しないで良いからね?」
「わ、わかってる」
そーくんは優しいけどたまに変なところでその優しさを発揮させたりするから、私は一応そう促してから部屋に戻って早速妄想を始めた。
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