第522話あゆとレンタル彼女の対面
「せんぱ〜い!ちょっともう一回見せてもらっても─────あー!キスしようとしてるじゃないですかぁ!・・・誰ですかぁ?」
あゆは一度何かを言おうとしたがその直後に俺と初音がキスをしようとしていることに気付いたのか、それを指摘するもまたその直後に見知らぬ少女がいることに気づきそれを指摘した。
「あっ!初めましてっ!この男の子にレンタルされたレンタル彼女ですっ!よろしくお願いしますっ!」
と、少女は俺に初めて挨拶してきた時のようないかにも優しくて清純そうな態度であゆにも挨拶するも、当然あゆにそんな手段が通じるわけもなく・・・
「あ〜、そういうの大丈夫なので〜」
あゆは軽く受け流した。
・・・これは流石の一言というかなんというか・・・
「こういう女もウザイしキモい・・・っていうかあんた彼女いるのに他の女と一緒に同棲なんてしてるわけ?それこそあり得ないんだけど、キモッ!」
確かにその通りだから何も言い返せない・・・
「それだけは本当に同意、なんでそーくんこの女達に一言「俺には初音がいるから2度と関わらないでくれ」ぐらいも言えないの?」
そんなところで連携して俺のことを責めるのはやめてほしい・・・
同棲だって成り行きでなったというかなんというかだし・・・俺が何か言ったところであの女子たちは言うことを聞いてくれるどころか俺に殺意すら向けてくるかもしれない・・・
「・・・ごめんなさい」
「ちょっとぉ〜私のこと無視しないでくださ〜い、そこの女の人誰なんですかぁ?もしかして先輩が間違えてレンタルしたとか嘘ついてた人ですかぁ〜?」
「嘘じゃない!」
「あっ、本当にこの人なんですね〜、へー」
そう言ってあゆは少女に近づいた。
「ちょっ、何?あんたまさかそっち系なの?キモいんだけど」
「ご安心を〜先輩が女なら興味あったかもですけど先輩は男なので私がそっちの道に行くことはないですよ〜♪」
あゆはそう冗談気に言うも、目が全然笑っていない。
「・・・なるほど〜、見た目は上の上の上の中の上ぐらいですね〜」
「長すぎるだろ!」
「・・・先輩間違えてとか言ってましたけど、本当は見た目に騙されてレンタルしたんじゃないですかぁ?」
「・・・そーくん?」
「・・・え?!そんなわけないだろ!?まぁ、美人だとは思ったけど・・・」
例え美人だとしても・・・いや、美人だったら余計にレンタル彼女に応募なんてしたら初音に怒られるのは分かっていた・・・事実今そうなっているのがいい証拠だろう。
「美人・・・私が・・・」
少女は頬を赤くしている。
「・・・美人だと思ったってどういうこと?私以外に目移りしたってこと?」
「えっ・・・あ・・・いや、その・・・」
しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!余計なことを言ってしまった・・・
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