第488話素直になる
「せんぱ〜い、別に行かなくて良いと思いますよ〜」
と、あゆが悪魔の囁きを俺に促す。
「そ、そういうわけにはいかないだろ・・・」
「いやいや〜、浮気は男の解消って言うじゃないですかぁ〜」
そんなの認められるはずがない。
「そんなのダメだ」
「え〜、でも行ったら先輩犯されちゃいますよ〜、先輩の初めては私が貰っちゃうんですから、フライングしちゃダメですよ〜?お試しがシたいなら私でどうですかぁ〜?私で❤︎」
この口ぶりだとお試しじゃ済みそうにないし、そもそもお試しでそういうことをする予定は今のところはない。
「しない!」
「じゃあせめて─────初めては守り切ってくださいね?」
「・・・・・・」
その言葉だけ今までのどこの言葉より重かったので、俺は思わず黙り込んでしまい、あゆはその場から去ってしまった。
「・・・行くか」
俺は決意を固め、自分の部屋に入った。
「・・・・・・」
結愛はもう部屋にいなくなっていて、部屋には初音がベッドに座っているだけだ。
「そーくん、言わなくても・・・わかるよね?」
「・・・え、えーっと・・・」
ど、どうすればいいんだ・・・多分初音が求めてるのはそう言うことなんだろうけど、俺としてはこんな他人と比較して初音が怒ったからなんていう理由でそういうことはしたくない。
「は、初音─────」
「言わないとわからないんだったら言ってあげる、脱いで?」
「そ、そうじゃないんだけど・・・」
「何?私以外の女と長く肉体関係持っててしかもそれを私に隠してたそーくんに何か私に言える権利があるの?」
「・・・なんでもないです」
俺は特に何も言えないまま、上半身と下半身の服を脱いだ。
「・・・なんで下着残してるの?」
「・・・・・・」
「さっき私の部屋で確認したけど、あのウイルスとも浮気してたよね?」
「・・・はい」
「許されると思ってるの?」
「・・・思ってないです」
「じゃあその下着も脱いで、それとも私に脱がせて欲しいの?」
そう言うと初音は俺のことをベッドに押し倒して強引に俺の下着を剥ぎ取った。
そうされると、当然俺のそれは露わになってしまう。
「・・・はぁはぁ❤︎」
さっきまでかなり怒っている雰囲気だった初音が、いきなり興奮し出したような雰囲気になって顔が蕩け始めた。
「じゃ、じゃあそーくん・・・まずは、出そうね?」
そう言って初音は俺のそれを手で上下に動かす。
・・・一応今は拘束されていないが、この成り行き的に抵抗なんてできるわけもない。
「ぅっ、ぁぁ、くっ・・・」
「あぁ❤︎そーくん、かっこいいよ❤︎我慢しないで良いからね❤︎」
本当に何度も思うけどこれ・・・気持ち良すぎる。
・・・今は特に我慢する理由もない。別に初音と初めてをするわけでもないし、相手が初音なら浮気にもならない。
むしろ、ここで俺が素直に気持ち良くなることで初音の不安を取り除けるならそうすべきだ。
「はぁっ、はぁっ・・・」
「ピクピクからドクドクになってきたね・・・!」
そう言いながら動く初音の手は、疲れてゆっくりになるどころかむしろスピードが上がっていた。
「は、初音、そ、そろそろ─────」
「うんうん!わかってるよ、そろそろ出るよね!いいよ、出して!」
「・・・はぁはぁ」
「ああぁぁぁぁぁ❤︎可愛いぃぃぃぃぃぃ!!」
「ちょっ、初────」
「そーちゃん!」
ベッドの下から結愛が出てきた。
・・・え?
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