第466話初音は許してくれない
「・・・あ」
よ、よくよく考えたら全面的に俺が悪いからって今俺何した?
初音の耳元で愛を囁いて・・・キ、キス!?
「・・・ぁぁ」
恥ずかしすぎるだろっ!少女漫画じゃないんだし、そんな恥ずかしいことしなければ・・・でもあの状況で初音に認めてもらうにはこうするしかなかったし・・・し、仕方ないな、うん。
・・・恥ずかしい。
「そーくん」
「うわぁっ!は、はいっ・・・!」
俺はすぐに初音の方に向き直った。いつの間にか完全復活していた初音は優しい声音で言った。
「一先ずはこれで許してあげる♪」
「そ、そうか、ありが─────」
「なんて言うわけないよね?」
「・・・え?」
あ、あれ、さっきまでの優しい雰囲気は一体どこに・・・?
「確かにさっきのはすごく魅力的だったけど、それだけで他の女とお風呂に入った挙句裸で密着、しかもそれを私に隠そうとした、そうじゃなくてもあの女とは私の知らないところででは公認カップルになってるっていう事実もあることだし?本格的に浮気を疑われてもおかしくない要素が増えて来てるよね?」
た、確かに言われてみれば客観的に見れば逆に俺とあゆが浮気してないという証拠を見つける方が難しいまである気がするな・・・
「そ、そうだな・・・」
「だから─────」
「せんぱ〜い、着替え終わりましたよ〜❤︎さっきはお楽しみ─────」
「っ!」
初音はあゆが部屋に入って来た途端に表情を変え、あゆの首を絞めようとしたがあゆはそれをいなして対処した。
「これ以上そーくんにちょっかいかけないで!淫乱女!」
「・・・えっ?!淫乱女ってもしかして私ですかぁ?私これでも処女ですよ処女❤︎あっ、もちろん先輩のためにとってある─────」
「日本語わからないの?これ以上そーくんに関わらないで欲しいんだけど」
「最王子先輩は誰のものじゃないですよ〜?」
「そーくんは私のもの」
「今`は`誰のものでもないですよ〜?将来的には私のですけどね♪」
「・・・・・・」
こんな危ない火花を散らすなら是非俺のいないところでお願いしたい・・・
「私の方がそーくんのこといっぱい知ってる」
「私の方が先輩のアレに長く触りました」
「・・・え?そーく、ん?」
「うっ・・・」
俺は自然に目を逸らすと、初音はすぐに俺の目の前にまでやってきてその何もかもを吸い込みそうな目で言った。
「出してないって言ってたよね?」
「だ、出してはない、本当だ」
「出してないっていうか、私が寸止めしてあげたおかげですよ〜♪もし私が止めてなかったら〜初めて快感を覚えるのが彼女以外の女の手になっちゃってましたね、先輩❤︎」
「くっ・・・」
「・・・そーくん、さっきの件もあるし近いうちに私が気持ちよくしてあげるね」
「え、それってどういう─────」
「気持ちよくしてあげるね」
「・・・はい」
この感じの初音には何も言えないな・・・き、気持ちよく、って・・・今の話の流れ的にそう言うこと、だよな・・・
「あっ!それですよそれ〜!そんなことしてる限り一生普通の恋愛なんて出来ませんよ〜?」
「・・・ん?」
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