第443話年下ポジション
「と、年下ポジション・・・?」
「だって今まで私って一番年下だから何しても許されるみたいな風潮あったじゃないですかぁ〜?」
一度としてあゆがしてきたことを許した覚えはない。ましてや年下だからなんていう理由では絶対に許さない。一つしか変わらないしな・・・
「でも私より年下の子がいるんだったら先輩を年下好きにしよう計画が成功したとしてもその妹ちゃんの方に好意がいっちゃうかも────」
「それはない!っていうか俺を年下好きにしよう計画ってなんだ!」
「それはどうでも良いじゃないですかぁ〜」
今の話で言うのであればそこが一番重要な気がする。
「で〜妹ちゃんて可愛いんですよね〜?じゃあ先輩が私より妹ちゃんに手を出しちゃう────」
「だからそれはない!」
どれだけ俺のことをシスコンにしたいんだ・・・
「じゃあ私と妹ちゃんだったらどっちに手を出しますかぁ?」
「そ、そんなの答える訳ないだろ・・・」
俺がそう返答すると、あゆは一度大きく吐いてから口を開いて息を一気に吸い込んでから、大声で叫んだ。
「あ〜!先輩ってやっぱり妹好きのシスコン────」
「待て待て、あ、あゆだ、妹に手を出すぐらいならあゆに手を出す!」
「そうですかぁ❤︎」
なんでこんなこと言わされないといけないんだ・・・でも今の続きがキッチンにいる初音に聞こえてたら完全にアウトだったからな・・・背に腹は変えられない。
「なら安心ですねっ♪ささっ、そろそろ妹ちゃんがこの階に着く頃ですよ♪」
ちょっと前まであゆがもしかしたら人見知りなんじゃないかと思ってちょっと心配してたけど全くそんな感じじゃないな・・・むしろ誰とでも話せますオーラがガンガンに出ている。
あゆの言う通り、またしても家中にインターホンの音が鳴り響いた。
それと同時に初音は洗い物をしていたが一旦それを中断し、結愛は洗濯した服を畳んでいたがそれを中断、天銀は黙々と読書をしていたがそれを中断。
・・・本当になんでみんなこんなに霧響に対しては優しいんだ。
俺は玄関に向かい、そのドアを開け─────
「お兄様ああああああああああああああ!会いたかったですぅぅぅぅぅぅぅ!!」
そう言って豊満な以下略を押し当てながら俺に抱きついてきた。
「お、おい・・・」
「・・・お兄様成分吸収しました」
霧響はそう言うと、普段の霧響に戻り、俺の周りを見回した。・・・変わり身の速さが尋常じゃないな。
「・・・白雪さんはともかく、なぜ桃雫さんと天銀さんがお兄様の家に・・・?」
それに、と霧響は付け加えてからあゆの方を見た。
「・・・誰ですか?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます