第118話性的な勉強会

 そして俺たちは俺の部屋に移動し勉強をすることにした。


「なあ初音、まずはなんの教科から──」


 と、俺が真面目に聞こうとしたら初音はここで驚きの答えを発する。


「は?保健体育に決まってるでしょ?」


「…え?」


「むしろ、そのために呼んだんじゃないの?さっき私が`勉強`してって言ったから」


「いやっ、そう言う意味の勉強じゃなくてそろそろ定期試験もあるしその勉強を──」


「どちみち保健体育もテストにあるんだしまずは保健体育からっていうことでいいでしょ?」


「…わ、分かった」


 そして俺はなぜか初音の保健体育の授業を受けることにした。初音曰く「学校の教科書なんてろくに詳しいこと書いてないんだから私が教えてあげる」と言いながらホワイトボード的なものを持ち出してきた。


「じゃあ今から女の悦ばせ方を──」


「ちょっと待て、そんなのテストに出るわけないだろ!」


「はあ、そんな意気地なしだからダメなんだよ…まあいいやじゃあ互いが気持ちよくなれる性行為の──」


「だからっ!それも却下だ!さっきの話を聞いてなかったのか?俺は定期試験の勉強がしたいんだ、女の悦ばせ方とか性行為で気持ちよくなる方法とかそんなのがテストに出るわけないだろ!?」


「あっ、因みに女っていうのは私だけだからね?」


「そ、そんなことはどうでもいい、とりあえず──」


「どうでもいいって何?どういうこと?私以外に性的な意味で悦ばせたい女がいるから`どうでもいい`とか言って誤魔化してるの?ねえ、どうなの?」


 だめだ、初音は頭がいいから勉強になると力強いと思ってたのに俺が変に初音をさっき性的な意味で煽ってしまったせいで今はそれが意味をなしていない。


「わ、分かった、じゃあ初音の言うう通りにするから」


「はあ、最初からそうしてればいいんだって…」


 と、呆れたように言うと、初音はペラペラと性行為について語り出した。だが、俺だって仮にも彼女な初音の性的な性的な説明なんて聞きたくない。だから俺は何かあった時のために常備していた耳栓をポケットから出し、それを耳にはめ込んだ。これであとは定期的に頷いていれば初音にバレることもないだろう。


「────」


「うん」


「────」


「うん」


 俺が適当に相槌を打つと初音はものすごく驚いた。そして一気に顔を怒りの表情に変えていきこっちに向かってきた。な、なんだ…?なんでこんなに怒ってるんだ?あいにく俺は耳栓をしていたためなんで初音がこんなに怒ってるか分からない。

 俺が耳栓を外した瞬間──


「いつから浮気してたの?」


 という初音の冷たい声が耳に入ってきた。


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