俺の転校先の学校の隣の席は完璧美少女元カノだったー嫉妬さえ失くしてくれたら完璧美少女なのに〜

第88話初音による説教

　家に帰ると予想していた通りに初音からの説教タイムが始まった。

「で、そーくん、さっきは不覚にも喜んじゃったけどよくよく考えたら当たり前のことだよね？っていうか寧ろ彼女である私以外からあんなに好意を持たれてるなんて、そーくんに問題があるんじゃないの？」

「・・・ごめんなさい」

　今回は俺が全面的に悪いので何も言い返せない。

「しかも、私がせっかくそーくんと同じになろうとして先生に転校生扱いにしてくださいって‘命令‘したのになんでそれをどうでもいい的な感じで流してるの？私がそーくんに近づいてるのに・・・」

「・・・ごめんなさい」

　これはよくわからないけど反論したらまた怒られそうなので謝っておく。

「で、なんであの女にもっとはやく‘現実‘を教えてやらなかったの？時間の無駄だったよね？そーくんが早く教えていればこんなに気分を害さずに済んだよね？」

「・・・ごめんなさい」

　これも俺の判断力の無さが招いたことなので特に何も言えない。

「まあ、最後は私を選んでたからよかったけどもしあそこで‘「わからない、ちょっと待ってほしい」とかいつもの調子で言ってたら殺してたからね？」

「・・・はい」

「で、今後のことだけど、まず当たり前だけどあの女のことを見ることもあの女と喋ることも触れることも許さないから、もしそのうちのどれかを犯してしまった場合は当然だけど浮気ってみなすからね？」

「・・・はい」

　見るのもダメって言うのはさすがにどうかとも思ったけど、まあこれも警戒心からだと思うから仕方がないことだと思う。

「じゃあそーくん、早くキスして？」

「えっ、なんでいきなりーー」

「いきなりじゃないよね、何言ってるの？学校の時も言ったけど、結局丸め込まれる形でキスできなかったし」

「いや、だからあれは見せるためにするキスって言うのはーー」

「今は他に誰もいないんだし、遠慮なくできるよね？」

　いや、まあ、論理的に言えばそうかもしれないけど・・・

「こ、心の準備っていうものがーー」

「彼女になったのにまだなにか準備が必要なの？」

「・・・悪かった、き、キスをしよう」

　そう言った瞬間に俺は目を閉じた。

「・・・・・・」

「・・・・・・」

　・・・ん？いつまで待ってもキスをしてこない。どういうことだ？

「初音？」

「そーくんからしてきて欲しいんだけど・・・」

「えっ・・・」

「だって、いつも私からだし、このままじゃ私あの女と一緒でしょ？だからそーくんから私にキスしてきて？」

「・・・わかった」

　そう俺が答えると俺は初音と唇を重ねた・・・