第74話怒り狂う初音

 そーくんが誰かに殺されたってこと?いや、ダウンってことはまだ生きてるんだとは思うけど・・・




『許さない・・・』




 よくもそーくんを・・・よくもよくもよくも。絶対に許さない。そーくんを殺したなんて、そんなことを許していいわけがない。絶対に仇はとる。




『えっ、いや、初音、ゲーム・・・だからな?』




 なんてまったく意味のないことをそーくんがつぶやいていたので私はそーくんに教えてあげる。




『ゲームでも一緒だよ、そーくんを打ってダウンさせたっていう事実は揺るがないし、それに・・・』




 私が少し離れているところで倒されてしまうなんて・・・本当に不覚。私はすぐに近くにあった武器を広いそーくんがダウンしているところに向かった。どうやらダウンしている人を蘇生することができるらしいけど、それだけのことをするのにどれだけの医学がいるか・・・そしてその医学を学べるだけの学力があるのならそもそもこんな無人島になんて来ていないということは言ってはいけないことらしい。




『・・・いた』




 そーくんを倒したと思われる男性の見た目の敵が二人。見失ったそーくんを探しているらしい。




『・・・・・・』




 私は今一人で相手は二人、どうやったら勝てるのか、今5パターンほど思いついたけどそーくんを助けるのには時間制限があるらしいのでそのパターンのうちの3つは除外される。




 そして私が選ぶ選択肢は・・・




『知略を使った戦い方・・・』




『・・・え?』




 そう、結局はゲームも現実も一緒。物理法則を最低限は現実と同じようにプログラムされてるならやりようはいくらでもある。




『え、何してるんだ?』




 今私はなぜか都合よく木の下に落ちていた手榴弾を3つ持っている。そしてそれを私の方角以外の3方向に投げた。敵の周りに・・・


 すると敵は当然索敵を始める。でもその敵は二人で固まって行動をしている。




『でも甘い・・・』




 私の方には全く気付いてない。敵二人は私に背を向けた形となった。そして私はそこですかさずスナイパーライフルで一人をダウンさせた。


 敵一人は焦ったのか、急いでダウンした仲間を助けようとする。




『知能が無いね・・・』




 私は仲間を救助中で無防備な敵を撃ち殺した。そうすると、二人とも物資だけばらまいて消えた。




『ふふ・・・』




 そーくんを殺した罪、本当はこの程度では済まされないけど、今回だけはこれで見逃してあげる。




『す、すごすぎる・・・』




 と、そーくんがほめてくれたので私はさらにテンションが上がった。そして私はすぐにそーくんを蘇生させ、持っているものをできる限りそーくんに渡した。


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