第71話一人は寂しい
今日も学校に行き帰って来た。もちろん地下室に・・・
「うーん」
思ったよりもきつい。一応スマホとかは与えられてるから暇になることはないけど物理的に一人なのはやっぱり思ったよりも寂しいもんだ。それにご飯なども俺だと作れるレパートリーが少ないからあと5日もあれば全レパートリーを出し切ってしまう。
「・・・ん?」
そういえば俺は俺で寂しいけど初音はどうなんだ?監視カメラで俺のことを見てるから寂しさとかは特に感じていないのかもしれない。
ー初音partー
「ぐすっ・・・ぐすん」
ああ、どんな化学物質よりも価値の高いそーくん成分が足りない・・・
侘びしいし、、侘しいし、薄寂しいし、物寂しいし、うら寂しいし、佗しいし、物淋しいし、心寂しい淋しいし、孤独でたまらないよ・・・
「んー・・・」
離れていながらそーくんを近くに感じられる方法はないかな?監視カメラなんかじゃちっともそーくんを近くに感じられないし、でもそーくんの一人生活を見られるのは嬉しい。
しかもわたしが用意した食材を使ってるからそーくんが私の思い通りに動いてる感じもあってとてもいい・・・けど、やっぱりそーくん成分が足りない。
そう思った私はネットで調べてみることにした。
「これは・・・?」
オンラインゲーム?ネットでいろんな人たちとチャットをしながらゲームをするらしい。
「色んな人なんていらない・・・」
そーくんと二人だけでできれば良い、もしそのオンラインゲームとかいうやつのせいでそーくんに集る虫が増えたら私はその会社を絶対に壊す。
「・・・・・・」
二人でだけでできるオンラインゲームと調べてみたところそんなゲームはないけど、どうやら色んなゲームにはフレンド(?)とかいうやつになればそのフレンドとだけ一緒にゲームをするという機能があるらしい。
「これだ・・・!」
私はすぐに通販サイトで同じゲーム機を二つ購入した。明日の学校帰りぐらいには届くらしい。
「・・・遅い」
なんで運送業を生業としているくせに一日もかかるの?あと一日間そーくん成分が足りなくて私が死亡したらどうするつるつもりなの?
「でも、これでとりあえずは・・・」
そーくん成分は明日学校でいっぱい摂取すればいいとしても今日の夜は接種できない。
「・・・長い夜になりそう」
私はとりあえず毎晩寝る前にやっているそーくんの写真にキスとそーくんの身長と体重を絶妙に表現した抱き枕にもキスと、そーくんの等身大パネルにキスと選択の時に盗んでおいたそーくんのシャツの匂いを嗅ぎながらベッドに着いた。
「・・・下着にすればよかった」
私は後悔しながら眠りへと落ちていった。
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