第44話初音にナンパ
「そーくん遅いなあ」
そーくんがトイレに行くと言ってから約5分・・・やっぱり戻したりしてるのかなあ。別に私の前で戻してくれてもいいのに・・・いや、むしろ私の前で戻してくれた方が良いのに。そうすれば、その出たものを・・・でもそんなことしたら引かれちゃうかなあ、でもそーくんの体から出たものを欲しくないわけがないしなあ。
「姉ちゃん、一人か?」
と、ゴミ虫Aが話しかけてきた。
「いえ、最愛の人を待ってるんで、話しかけないでください」
「っはっはっは!!そんな冷たい態度とられるとそそるじゃねえかよ!!」
「こいつ、やるんすか?」
ゴミ虫は二匹か。
「まあな!顔はいいし、使えまわしゃ金も入るぜ?」
「そっすね!じゃあ、兄貴の次は俺にやらしてくだせえよ!」
「ああ、いいぜ!っつうことで、姉ちゃん、ちょっとついてこいよ」
と、ゴミ虫Aが私を人気のないところに誘導しようとしてくる。でも、それは私としても‘好都合‘だ。そして私はこいつらの誘い通りに遊園地のごみ留場に来た。確かに、ここなら監視カメラも無いし人も来ない。さすがゴミ虫、ゴミがあるところは知ってるんだ。
「じゃあ、姉ちゃん、まずは脱げ」
「・・・はあ」
それにしても、こんなやつのせいでそーくんとの貴重な0.0000000000000000001秒でも奪われたって考えると自己嫌悪で死にたくなる。早く、‘終わらせ‘ないとね・・・
「なんだそのため息?なめてんのか?」
「はいはい、ゴミは虫語喋ってればいいんだって、流暢に人語喋ったらだめでしょ?」
「ああ!?なんだとこのアマ!犯すぞ!!」
「犯す・・・?」
犯す?犯すってことは、そーくんより前に私とするってこと?そーくんより、前に?つまり、そーくんから私を奪おうとしてる?こんなゴミが・・・?ゴミがそーくんにケンカを売ったってこと?
「・・・・・・」
「兄貴!こいつビビってますぜ!」
「おう、そうだな、はあ、犯るか」
と、言うとゴミが私に近づいてきた。瞬間に私はポケットに持っていたスタンガンで虫二人を気絶させた。
「さてと、あとは・・・」
私は警察に電話をかけ、警察の人たちにボイスレコーダーを聞かせて、正当防衛として認められて、すぐにそーくんの所に向かった。
「さってと、そーくんはいるか・・・」
私がさっきまでいた場所にはちゃんとそーくんがいた。けど、女二人に絡まれてそーくんがものすごく対応に困っている。
「で、ですから、俺は一人ではなくてーー」
「こんなに待たせるなんて酷い女捨てちゃいなってー、それよりいいことしない?」
「で、ですからーー」
「何してんの?」
私は相手の女に対して言う。殺気を込めて・・・そして、その殺気に気付いたのか、ギャルみたいな女二人は足早に去っていった。
「ご、ごめん、初音、俺ーー」
と、そーくんが申し訳なさそうに言ってくるので私はそれを遮るように言う。
「大丈夫だって!悪いのはあの害虫なんだから、気にしないでいいよ!」
「そ、そうか・・・」
と、そーくんはなぜか気落ちした感じで言う。もしかして・・・
「浮気するつもりだったの?」
「そ、そんなわけないだろ!」
と、そーくんは力強く否定してくれた。はあ、やっぱりかっこいいし可愛いなあ。ソー君は絶対に誰にも渡さない。そーくんは私だけの・・・
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