第25話街へ戻ろう


ーーーー次の日…


アニト「…暑い!」暑くて飛び起きるアニト


タマ「やっと起きたか、

        昨日のデカブツの魔石を背負え」


アニト「そっか…

     あれ持ってウロウロするんだよね…」

離れた所に放置されたままの魔石を、眉を顰めて見る


タマ「お前レベルいくつになった?」


アニト「あ、そういえばそうだね」


アニト Lv65

スキル:麺を一日一本飛ばす、筋力強化Lv7、堅守Lv1、俊足Lv5、比較的早く水を水蒸気に変えるLv5、スキルを瞬間的なものに圧縮し強化するLv6、爆破Lv5、スキル経験値を貯めてスキルLvを上げるスキル、神経毒を持ち大量の胞子を飛ばす菌を生成するLv4、スキル購入

経験値139532/146953

残りSP5



Lv60→Lv65

筋力強化Lv5→Lv7

防御Lv9→堅守Lv1

俊足Lv3→Lv5

比較的早く水を水蒸気に変えるLv3→Lv5

スキルを瞬間的なものに圧縮し強化するLv5→Lv6

爆破Lv4→Lv5

遅効性神経毒を持ち大量の胞子を飛ばす菌を生成するLv3→ 神経毒を持ち大量の胞子を飛ばす菌を生成する Lv4


アニト「うわー!レベル65だし!」


タマ「最高ー!」


アニト「スキルも色々上がってるよ!」


タマ「ギャッ!ギャッ!ギャッ!よぉーし!

    勢いに乗ってあのデカい魔石を換金だー!」


アニト「おー!…って街への帰り方分かんないって

     どうしよう…あんな大きい魔石持って

       峡谷ウロウロ出来ないよ…ハァ…

          ホントにどうしよう…」


タマ「街はこっちだ」


アニト「えっ?!」

 タマの突然の言動に目を丸くする


タマ「えっ?!」アニトの反応を真似る


アニト「真似しなくていいよ!知ってたの?!」


タマ「知ってるよ?!」わざと真似て小馬鹿にする


アニト「嘘!じゃあ、あの時の努力はなんの為に…」


タマ「自分磨きだろ、さっさと魔石拾ってこい」


アニト「ハァ…ホントに信じた僕が馬鹿だったよ…」

自分に呆れて項垂れながら魔石へ歩いて行く


タマ「やっと自覚したか、お前は馬鹿だ」


アニト「…」後ろから刺さる罵倒の言葉に顔を顰めながら、魔石を布で巻き紐で縛り、背負う


アニト「終わったよ」


タマ「じゃあこっちだ、カモン」


アニト(カモンじゃないよ…まったく…!

  真面目に僕は一生このままかと思ったのに…!)


帰る途中に菌で動きを止めたブロックワイバーンの肉を食べ、皮や肉はこれ以上持てないので、物欲しそうに見ていた、キャニオンウルフにやっておく



ーーー二日かけてリンベルク王都に到着する



アニト「ひ、人だ…人の文明だ…!

      人がいる事がこんなに有難いなんて!」


街の入り口で魔石でパンパンの鞄と布に包まれた魔石を持ったアニトが人の気配に触れ歓喜し膝をついて、嬉し涙を流す


タマ(知り合いだと思われたくないな)


タマがアニトから距離おく


道行く人々がアニトを見て、戸惑ったり、チラ見して関わらない様に横を通ったり、通り過ぎては笑って行く


アニト「僕はこんなに恵まれたいたのか…!」


しばらくアニトが人と文明にプルプル震え、嬉し涙を流した所で歩き出す



ーーー


以前の素材買取の店に来た二人


女性店員(あ、素材大好き少年…)

入り口から入ってくるアニトに反応する女性店員


タマ「これだけ時間が経ってりゃ、向こうも覚えてないだろ」

アニト「ああ!またここに来られるなんて!

             生きててよかったー!」


女性店員「…」アニトの反応を見て距離を置きたくなる


タマ「うるさい、さっさと渡せ」


アニト「はいはい、分かりましたよ」


ロックワームの魔石3個、黒コボルトの魔石3個、ムササビトカゲの魔石1個、イワツミトカゲの魔石2個、キャニオンウルフの魔石5個、ウィルオーウィプスの魔石10個、ファングバットの魔石4個、アウルの魔石1個、ロックオンクの魔石5個、カイロワイバーンの魔石1個、ハンモンペッカの魔石3個、キョウコクオオヘビの魔石2個、プレックバイトの魔石3個、ブロックワイバーンの魔石1個


アニト「重かったー…」


女性店員「では状態を確認して」

女性店員(平常心…!平常心よ!私はプロ驚いちゃダメなのよ!)


アニト「あ、まだ後これが…」

  布に巻いて紐に縛った土の竜の魔石を見せる


女性店員「かしこまりました、少々お待ちください」

平然とした顔で受付の奥の部屋に入っていく


アニト「どうしたのかな?」

タマ「さあな」


女性店員「まさかまさかのあんな子がーー!」

部屋の中から女性店員の絶叫が聞こえ、店内がざわざわする


アニト「だ、大丈夫かな…あの人?」

タマ「いや、どうだろうな…」

タマ(人間は変な奴ばかりだな)


女性店員「お待たせ致しました」

落ち着いた女性店員が奥の部屋から出てくる

女性店員「確認した後お呼びしますよ」


アニト「お願いします!」

目を輝かせ恒例の素材観覧が始まり、素材に魅入られ眺め入る


アニト(なんて!カッコいいんだ!こんな龍の角を持って…これで最高の一振りを作ってくれたまえ…!言ってみたー!カッコいいー!)


若干心の声が漏れ、龍の角に向かって目を見開きブツブツ念仏を唱えるアニト


女性店員(あの子…何かに取り憑かれたのかしら…)

タマ(気持ち悪…)


ーーー


査定が終わりアニトが呼ばれる


アニト「も、もうちょっと見てたかった…」

目を見開きすぎて、目が赤く充血したアニトが言う

タマ「充分見ただろ、目カラカラだろが」


女性店員「他のお部屋で

      お渡しする事も出来ますが

             いかがしますか?」

アニト「?」

タマ「いや、ここでくれ」


女性店員「…かしこまりました」代金を渡される


高級感溢れる板に硬貨が乗ってくる

百万G硬貨15枚

十万G硬貨 8枚

一万G硬貨 2枚

 千G硬貨 6枚

 百G硬貨 3枚


魔石が1582万6300Gに換金される


アニト「凄い金額!」

タマ「イヤッホー!キタゼー!」

アニト「このお金であそこの龍の角を…!」

タマ「ふざけんなー!」



ーーー店を出る…



アニト「欲しかったなー…角…」

タマ「いらんいらん、自分で取ってこい」


アニト「あ!そうか!

     自分で取ってきたら剣にしてもいい?!」


タマ「自分のなら好きにしろ」


アニト「うぉー!やるぞー!」


タマ(取ったら取ったで売り飛ばしてやろう)


タマ「龍の角を折るなら今のレベルじゃ無理だな」


アニト「僕レベル上げ頑張るよ!」


タマ「そうだな!角を折る為にな!」


アニト「うん!」


タマ(思わぬところで、

 やる気を出させる事が出来たな…)ニヤつくタマ


アニト「ところでなんのスキル買うの?」


タマ「その前に宿を取るぞ」


アニト「うんそうだね、道端じゃね」


人を避け建物を横目に宿へ


ーーー


宿へ戻って来たアニトとタマ


タマ(さて…どうするか…

      一気にレベルを上げる方法か)


アニト「なんのスキル買うの?」


タマ「検討中だ」


アニト「まあ、簡単には決められないよね」


タマ「そうだな〜…」


タマ(特定の強力なモンスターに有効なスキルにするか、それとも、短時間で膨大な数を掃討出来るスキルにするか…どちらにせよ俺が戻るまでに思った以上時間はかかりそうにないな……)

    

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馬鹿スキルと呼ばれるスキル購入スキル持ち 〜安いスキルは微妙〜 @you_Hey

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