第14話ゴブリン卒業試験

ーーーー次の日…


タマ「よし行くぞ!」

アニト「そうだね!」


支度し部屋で意気込む二人


タマ「おいそれは、要らないだろ、何に使うんだ」

         アニトの剣を不要と言う


アニト「いるよ!」


タマ「つっかえ棒にしかならないのに」


アニト「そんな事ないですー!」


ーーー再び火山に


タマ「この辺りじゃ厳しい

    そろそろ火山の足元、行くぞ」


アニト「え?!いや無理だよ!

       僕のショートソードで倒せる

           生き物なんて居ないよ?!」


タマ「心配するな、それは飾りだ、

    その辺の石くれの方がよっぽど使える」


アニト「ぐくっ…!」返す言葉もない



ーーー溶岩流れる火山地帯へ



アニト「あっつ…」

  歩いているだけで、体中から汗が吹き出る


タマ「おい、防御を3つ上げておけ」


アニト「え?でも普通に上がるよ?」


タマ「防御4で戦って消し飛べば一発アウトだ」


アニト「消し飛ぶとか怖い事言わないでよ…」


SPを15使って、防御のレベルを3上げる


アニト Lv50

スキル:麺を一日一本飛ばす、筋力強化L3、防御Lv7、比較的早く水を水蒸気に変えるLv2、スキルを瞬間的なものに圧縮するLv3、爆破Lv2、スキル経験値を貯めてスキルLvを上げるスキル、スキル購入

経験値64353/70000

残りSP2


アニト「出来たよ」


タマ「よぉし!行ってこい!」


アニト「行ってこいって何も…」


岩殻竜「グォォー!」

 火山地帯の5m程高くなった台地から、

  35mの岩殻竜がズシズシと地面を踏み現れる


タマ「幸運を祈る!」飛んで行くタマ

アニト「え?!ウソ!まだ早いよ!」


岩殻竜「グォォー!」

 悠然と歩いてアニトに近づいてくる


アニト「まだ無理でしょ〜…」尻込みするアニト


岩殻竜「ガァッ!」溶岩を吐き出してくる


アニト「うわぁ!」

 避けた拍子に石を投げて爆破させる


岩殻竜「ガッ…!」

爆破石を受けて、怯み態勢が崩れるが立て直す


アニト「なんて硬さ…!」


岩殻竜「ガァーー!」

   アニトへ向かって突進してくる


アニト「あぶっぐっ!」

 横へ避けるが相手の体が大きすぎて、

    避けきれず、地面を転がる


アニト「くっ…」

    すぐに起き上がり態勢を立て直す


アニト(硬化上げといて良かった…)


岩殻竜「ガァッ!」溶岩を辺りに撒き散らす


アニト「危な!アチッ!」腕の鎧が軽くかすり焦げる


アニト「お返しだよ!」小石を投げるアニト


岩殻竜「ガァッ…!」頭に当たり後ろに仰け反る


アニト「やっ!」もう一個の小石を拾い投げる


岩殻竜「ガァ!」

     爆破をくらいながらも溶岩を吐いてくる


アニト「アチッ!」

     避けたアニトの横に溶岩が飛び散る


岩殻竜「ガァーー!」アニトへ突進する


アニト「ぐあぁ!」

 溶岩を避けてすぐで上手く避けられず、

  岩殻竜に激突され、流れている溶岩の横に転がる


アニト「ぐっ…ハァ…ハァ…」


アニト(一発一発が重い…!

    こっちは何個当てもなのに… 狙うはお腹…)


アニトが小石を拾って立ち上がり

      投げると殻の分厚い背中に当たる


岩殻竜「ガァーー!」

  爆破に苛立ち、また突進を始める


アニト(今だ!)

  岩殻竜ほ進行方向に走り、飛び出す


アニト(いけぇ!)

  岩殻竜のタイミングに合わせ

    地面に仕掛けた爆破を起動させる


岩殻竜「ガカッ!」

 足元から体が持ち上がる程の爆破を受けて

            そのまま地面に崩れる


岩殻竜「ガァ…ァ…」

 立ち上がろうとするも力尽きフッと消え、

      燃えるように赤い魔石が転がる


アニト「勝った…」


タマ「ギャー!やるなー!レベルはどうだ!」


アニト Lv51

スキル:麺を一日一本飛ばす、筋力強化L3、硬化Lv7比較的早く水を水蒸気に変えるLv2、スキルを瞬間的なものに圧縮するLv3、爆破Lv2、スキル経験値を貯めてスキルLvを上げるスキル、スキル購入

経験値70123/75936

残りSP3


アニト「上がったよ!51に上がった!」


タマ「どんどん出てこーい!」


アニト「それは困るよ…」


ーーーー次の日…


大量の魔石を持って、街へ来ていた二人


女性店員「いらっしゃい、すっかりお得意様だね」


アニト「いつもお世話になっております」


女性店員「いいのよ〜

      その分こっちも稼いでるから、

          近場の大手をブッチギリよ!」


アニト「じゃあ今日も…」


赤イモムシの魔石5個、フトトカゲの魔石8個、アカバネチョウの魔石3個、クロダイショウの魔石2個、ヒトサライトンビの魔石2個、ラヴァアリゲーターの魔石1個、ロックロックの魔石1個、グラスドレイクの魔石2個、岩殻竜の魔石1個


女性店員「凄いわね〜…湖中心かと思いきや

       今度は火山と来たか…」


アニト「火山に行く用があったから」


女性店員「ふ〜ん……ギルドの方では売らないの?」


アニト「…うーん……ギルドは〜…」


女性店員「あ、ごめんね、

      変な事聞いちゃって、色々あるよね、

       じゃあ見てくから待っててくれる?」


アニト「助かるよ」


ーーーしばらくして…


女性店員「出来たよ」


タマ「いくらだー!」


女性店員「全部で113万9600Gだよ!」


タマ「まあまあだな」


アニト「凄いね!」


アニト(嘘みたいな金額続きで

         金銭感覚、変になりそう!)


儲け100万Gを硬化スキルに注ぎ込み

           硬化Lv7から硬化Lv9に…


アニト Lv51

スキル:麺を一日一本飛ばす、筋力強化Lv3、防御Lv9、比較的早く水を水蒸気に変えるLv2、スキルを瞬間的なものに圧縮するLv3、爆破Lv2、スキル経験値を貯めてスキルLvを上げるスキル、スキル購入

経験値70123/75936

残りSP3



ーーーー次の日…



タマ「今日もレベル上げだぞー!」


アニト「いい加減ギルド行きたいんだけど…」


タマ「何しに行くんだ」


アニト「毎日、谷谷谷の次は

         火山火山火山だよ、

             頭が変になるよ…」


タマ「元々変でそれ以上、変になるか」


アニト「タマに言われたくない!

         とにかく今日はギルド行くよ!」


タマ「しょうがねえ、付いてってやるよ」


アニト(いらないよ…)


ーーーギルドに到着した二人


ギルドの依頼掲示板を見る


アニト「あ、ゴブリンだって」


タマ「ぬぁーー!ふざけんな!

   なんの為にレベル上げたと思ってんだ!

       頭おかしいのか!」


ナケイラ「アニトさん、お久しぶりですね」

   依頼の掲示板を見ていたアニトに

     ナケイラが声をかけてくる


アニト「あ、ナケイラ」


ナケイラ「なんか見ない間に

          逞しくなりました…?」


アニト「え?そお?…鎧を新調したからかな?」


タマ(レベル上がったとかあるだろ

      頭、虫湧いてんじゃねえか…こいつ)


ナケイラ「なるほど!

   そんな逞しくなったアニトさんに依頼でして」


ナケイラ「ここ最近、

  近場でホブゴブリンを見かけるそうなんです、

    ゴブリンで余裕が出てきたアニトさんに

       いかがかとは思ったんですが…」


ナケイラ「どうですか?」


アニト「だ、大丈夫かな…一度も戦った事ないし…」


タマ「お前、一度頭見てもらえ」


アニト「タマも難しいと思う…?」


タマ「脳内麺男が」


アニト「なんでそんな事言うの!」


ナケイラ「難しそうであれば大丈夫ですが…」


アニト「いや!やってみるよ!

      いつまでもゴブリンじゃね!」


ナケイラ「はい!では頑張ってください!

      ご健闘をお祈りします!」


アニト「行ってくるよ!」


タマ「うるせえ!行ってくるよじゃねえ!」



ーーーギルドから移動し、

       以前よく来ていた森の奥地へ



アニト「なかなか暗いね…

      森の入り口辺りより

         危険だから気をつけて…」


タマ「いいか!

    ささっと吹き飛ばして終わらせろよ!

     レベル上げの時間なくなるだろ!」


アニト「ゴブリンとは訳が違うんだよ!

      気を引き締めていかないと!」


タマ「黙れ!

    誰が50レベ超えで

        ゴブリン殴りに行くんだ!」


アニト「ホブゴブリンだよ!」


タマ「黙れ黙れ!さっさと歩け!」

  イライラしたタマが先行し

      ささっと終わらせようと、

             ホブゴブリンを探す


アニト「タマ!危ないよ!」


タマ「……」


タマ(無視だ無視…)


タマ「あ、あいつだな」


隣に棍棒を立て掛けたホブゴブリンが

 五匹のゴブリンを従え片手に持った肉を食いちぎる

     

タマ「おい!居たぞ!」


アニト「声が大きいよ…!タマ…!

             慎重に行かないと!」

アニトが茂みに隠れて様子を窺う


タマ「そこから石投げりゃ済むだろが!」


アニト「ちゃんと見てからじゃないと

          伏兵が居るかもしれない…」


タマ「…」イライラするタマ


アニト「あの五匹だけかな…?」

        周囲を注意深く観察する


タマ「おーーい!ここにいるぞーー!」

          叫び声をあげる


ゴブリン「ギィッ!」

ホブゴブリン「…!」


アニト「何してるの!」

      ゴブリンが走って向かってくる


アニト「…!」アニトが走って距離を取ろうとする


タマ「どこ行くんだ!

      飾りの剣で刺せば終わりだろ!」


アニト「飾りじゃないよ!態勢を立て直す!」


タマ「防御9あって何言ってんだ!」


ゴブリン「ギャッ!」ゴブリンが小さい石槍を投げる


アニト「…イテッ!」

  雑な石槍が後頭部に当たるが

          刺さらずポロッと落ちる


ゴブリン「ギィギ?!」

  石槍が当たったにも関わらず、

    無傷なアニトに目を丸くするゴブリン


アニト「気をつけて!

       石か何か投げて来てるよ!」


ーーー


森の入り口まで逃げて来た二人


アニト「ふぅ…ここまで来れば大丈夫」


タマ「ふざけんな!

    こんな事に貴重な時間を使うんじゃねえ!」


アニト「やっぱり僕には厳しいのかな…」


タマ「ああ!無理だ!無理!諦めろ!」


アニト「いや!諦めない!」


タマ「ぬぁーー!」頭を抱えて発狂するタマ


ーーー


その後、ホブゴブリンに接近しては

      逃げてはを繰り返し、暗くなってくる


ホブゴブリン「ギィ…ィ…」

   斬られて力なく倒れるホブゴブリン


アニト「勝った!勝ったよ!」

         剣を掲げて歓喜する


アニト「強敵だったよ…」

 意味なく転がり回ったり、

        走り回ったりとドロドロのアニト


アニト「やったよ!タマ!」


タマ「やっとかよ…」


タマ(ノーダメージで何回逃げてんだ…

    後半ホブゴブリンがビビってただろ)


アニト「帰りも気を付けないと…」

         慎重に歩くアニト


タマ「ぬぁーー!」もどかしいタマ


ーーーギルドへ戻ってきたアニト


アニト「やったよ!ナケイラ!

        ホブゴブリン倒せたよ!」


ナケイラ「倒せましたか!」


アニト「なかなかの激戦だったよ!」


ラビノ「ハッ!

     ホブゴブリン倒して喜ぶとか子どもかよ」

               嘲笑するラビノ


アニト「君たちはやっぱり凄いよ…!

     あんな強敵を簡単に倒してくるなんて!」

        ラビノに尊敬の眼差しを向ける


ラビノ「な、なんだこいつ気持ちワリィ…」

        戸惑いそそくさと離れるラビノ


ナケイラ「では明日、

       もう一度ギルドへ来て頂けますか?」


タマ「来るか!こいつをここに呼ぶな!」


アニト「わかったよ!」

      ナケイラの言葉に良い笑顔で了承する


タマ「了承すんじゃねぇーー!」

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