〇〇しないと出られない部屋Part.3

《諸注意》

※ツイキャス等で声劇で演じる場合、連絡は要りません。

※金銭が発生する場合は必ず連絡をお願いします。

※作者名【夏艸なつくさ春賀はるか】とタイトルとURLの記載をお願いします。

※録画・公開OK、無断転載を禁止。

※雰囲気を壊さない程度のアドリブ可能。

※所要時間分。基本的には男1:女1:不問1の三人台本です。それぞれが短いが、兼ねなくても出来ます。その場合は最大で男2:女2:不問1の五人台本になります。



《役紹介》


香々見 すず(かがみ すず)

20代後半、女性、あざとカワイイ系



茅場 八重(ちば やえ)

見た目30代、女性、口調悪い系、半妖



更衣 紫文(きさらぎ しもん)

見た目30代、男性、胡散臭い紳士系、半妖



楊貴(ようき)

見た目20後半、不問、チート



ナビゲーター

進行役、ぶっ飛び系、情緒不安定





《配役表》

すず/八重(女):

紫文/楊貴(男):

ナビゲーター(不問):




↓以下本編↓

────────────────────



ナビゲーター

「皆さんおはようございますこんにちはこんばんは! やって参りました、『〇〇まるまるしないと出られない部屋』!! いやー、今回で第3回目となる訳ですが、1回目2回目も見ていただけましたかね? ほほう、見ていないと。ご心配なく! 見ていても見ていなくても問題はありません。ただ、自分がテンションガッタガタになるだけですので、えぇ。自分はこのお話専属のナビゲーターでございます。どうぞよろしくー。

 さてさて、今回も人間と妖怪が入り交じっている訳ですが、ただの人間が一人しかいないと言う状況ですねー。いやーこれ、どうしてこうなったんですかね? 采配のバランスおかしくないですか。まぁ、良いんですけど!

 はい、それでは早速。はりきって! いってみよー!!」



【間】



《すず&紫文の場合》



すず

「こーんばーんはー、やーえーさー……ん?」


紫文

「おお。八重やえはここにはいない。残念だったな」


すず

「あなた誰ですか?」

(声のトーンを低くして)


紫文

「うん?」


すず

「わたし、あなたの事、知りません。誰ですか?」


紫文

「まあ、知らないのは当たり前だろう、俺は意図して姿を見せていなかったからで……」


すず

「こんな誰も居ないところに呼び出して、何をするつもりなんですか。何を企んでるんですか」


紫文

「うん、だから、少し落ち着いてくれるか? 名乗る暇もないだろう」


すず

「名乗るって何をですか?」


紫文

「名前に決まってる。俺の名前は紫文しもん。君が愛している八重やえ許嫁いいなづけだ」


すず

八重やえさんの……(声のトーンを明るくして) お知り合いの方だったんですね〜! すみませんー、わたし、すずって言いますー」


紫文

「あからさま過ぎじゃないか?」


すず

「何がです?」


紫文

「いや、まぁ、良い。ところで俺はこんな書き置きを見つけたんだが」

(メモを見せる)


すず

「書き置きですか? えーっと〜、『愛してるゲームをしないと出られない部屋』……これは?」


紫文

「あの有名な愛してるゲームの事だろう?」


すず

「それは分かりますけど〜、照れる要素がありませんけど」


紫文

「随分キッパリと言うね」


すず

「会ったばかりの人に照れろと言われても無理ですも〜ん」


紫文

「……なるほど。ならば照れさせてやろうじゃないか! さぁやるぞ」


すず

「……紫文しもんさん。愛してます」


紫文

「っ……」


すず

「はい、照れましたね? わたしの勝ちです〜!」


紫文

「……ふ、不覚……」


すず

「では私は帰りますねー」

(出現した扉から笑顔で出て行く)


紫文

「おかしい……俺はこんなに弱いのか……?」



【間】



ナビゲーター

「ほぉぉお〜ん! なんだか意外な結果になりました。自分、女のかたがアワアワして顔を真っ赤にしてもうアタシムリですぅぅう! って来て、男のかたが仕方ないなぁ……みたいな展開になると思ってたのに! 全く予想通りに動いてくんねーな!!……と言う文句はさておき。この部屋はその通り、『愛してるゲームをしないと出られない部屋』ですねー。言葉の通りなのですが、あっさり終わってしまったので自分、なんだかガッカリです。でもまあこんな事もありますよね。

 はい、気を取り直して。お次の組にいってみましょう! それでは、はりきって! いってみよー!!」



【間】



《八重&楊貴の場合》



八重

(扉があったらしき白い壁を眺め)

「はーあ。くそ」


楊貴

「そうしょげるで無い。たまには良かろうて……わらわでは不満か?」


八重

「んぁー……別に、そう言う事じゃねぇけど。よりによってトイレから出たらここに強制送還とか、有り得なくね?」


楊貴

「……狐に摘まれた気分、かのぉ?」


八重

「違……あー、でも、アンタ狐か」


楊貴

「まぁのぉ。永年ながねん過ごしてるが、中々なかなかに面白い」


八重

「俺まで送られると思ってなかったわー。めっちゃ油断してたわー」


楊貴

れも又一興」


八重

「随分楽しそうだな、アンタは。そんで?」


楊貴

「ん?」


八重

「なんか書いてあったろ、何?」


楊貴

「嗚呼……確か、『抱き締められながら食事をしないと出られない部屋』だったかのぉ」


八重

「完っ璧に俺用じゃん。なんって日だ!」


楊貴

「お主、随分と嫌がっとるが、何が気に食わぬ?……ほぉれ、ちこぉ寄らんか。ほれほれ」


八重

「何でだよ、なんで抱き締められる必要があんだよ」


楊貴

「“初回に一瞬で終わってしまったんでつまんなかったんですよね〜。” などのたまっておったな」


八重

「いや、そこはメタるなよ。書いてあるから、とかじゃねぇんかよ」


楊貴

わらわは喰われる、と言う事が無くてな」


八重

「んぁ? いきなり何。そりゃあそうだろ。むしろ喰って来た方だろ」


楊貴

「故に……優しくしてくれると助かる。此処から……啜るか?」

(此処から、と言いながら首筋を晒し見せる)


八重

「いや、なんでそんな妙にエロいんだ。そしてなんで乗り気なんだ。意味分からんし」


楊貴

「……えろい、か?」

(小首傾げ)


八重

「可愛さもあんのかよ、くっそ」


楊貴

「ほほほ。……本来のお主は、随分と照れ屋の様じゃのぉ。動かぬ方が良いかと思っていたが」

(座していた姿勢から立ち上がり八重に近付く)


八重

「は? 照れてねーし。ちょ……いや、あの。え? うーわ」

(ふんわりと抱き締められ)


楊貴

「ほれ、喰え」


八重

「ぅ……けど、アンタのって……」


楊貴

「今この場に在るわらわの肉体はほぼ人と同様。力なぞ無い。故に、気に病むで無い」


八重

「そ、なんか?」


楊貴

「応。本体が此処には納まり切らんよ。安心して取り込め、ヤエ」


八重

「──ッ……ん。ん」

(耳元で聞こえる声に促され首筋へ噛み付き啜り)


楊貴

「っ……ほほほ。ヨシヨシ」

(抱き締めながら頭を撫で)


八重

「んっ……く。──はい、終わり、終わった!」


楊貴

「美味か?」


八重

「ん。……か、帰る」


楊貴

「そうじゃのぉ。又、来やれ」


八重

「恥ずいんで、次はハグなしで」

(自分の口許を拭いながら出現した扉から出る)


楊貴

「ほほほ。めぐり、めぐる。こかしこへ。矢張やはり……人の世は面白いのぉ」



【間】



ナビゲーター

「はぁ?! え、はぁ!?!? めっちゃメタるやーん。力のつよーい子を連れてきちゃってごめんヤーン!!! まあでもぉ、これはこれでぇ良き……なのかなって思います。なんかエロかったし。エロい人!! バンザイ!!! いっえーーーーい!!


 はい、それではですね! 2パターン見て頂きましたがいかがでした? 面白かったなー、楽しかったなーと思って貰えたなら幸い。また機会がありましたらパターンを変えてみると思うので、その時はよろしく!!

 また次回をお楽しみにね!!!」





次回に続く……?

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