第41話
41
「・・・
中堅の軍は、最高指揮官を護衛する為に
「最前線はもう戦死者も出てるやもしれん・・。なあトム。」
「ああ・・。」
さすがの
兎に角戦場というモノはこれほど,
数え上げればキリがない程、目の前で、武臣、文臣、達が辺りを走り回っている。
「・・・俺たちは、何もしなくて良いのかな・・・?」
「馬鹿!何もしないんじゃなくて、出来ねーんだろ、大人しく黙ってろ!」
「おい!!!」
「いやあ・・すいません!!急にこいつが話しかけてくるものですから・・!!私語は厳禁ですよね!?」
「あ、いや、そうではなくて、エリオス中佐はここで指揮を
二人の新兵は目を丸くした。
そこには十人ほどの、見るからに屈強で勇壮そうな男たちが、灰色の外套を
「はっ!仰る通りここで、エリオス中佐は総指揮をとられております。」
「ふむ。了承した。では
「はっ!では私めが行って参ります。」漆黒の短髪を持つ、
(こりゃあ、見るからに只者ではなさそうだ・・・。
トムは、素性の分からない、大男たちを、眺めるように懐疑的な
ひときわ大柄な、男と
「・・・おい,若僧、
暗い、フード付きの外套の下は暗くて良く見えないが、
「う・・・!」
完璧に茶髪の色男は,気押され、金縛りにでも
「御無礼、失礼致しました。どうかこの通りです。
意想外な大声が、その巨漢の背中側から発せられた。
その場の全員が、その声の主の方を向いた。
そこには、左の側頭部に
「この男は私の
「・・・む、・・・そこまで、言うのなら、もうよい。捨て
その、
「ちょっと待った!なんで、お前がここに居るんだよ!?」
普段なら怒りで
「・・・まあ、ヘマをやらかした、エリオス中佐がまた良い上官だったという事が、判明したよ・・・!」
「何言ってんだか分かんねーよ!ビル!」
「まあ、詳しい話しは後だ、ここは戦場だ、今。現在でも最前線は戦死者が出続けている
ツカツカとビルの近くに寄り添い、耳打ちで話した。暴風雨の音響が、灰色の外套を纏った男たちには、聞こえないブラインドとなっているだろう。
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