第31話
31
エリオスは馬車の車窓から、外を眺めていた。
のべつ
(ブライアン・・・グレコ大佐・・・。
「流石に複雑な思いですか?」
向かい合っている席に座っている、眼帯の紳士が聞く。相変わらず、異常といっても良い程の落ち着きぶりで、
「はい。勿論です。最早、彼等とは
「お察しします。同じ釜の飯を食い何度も、
(それは、公国軍部上層部や
と思ったが、口には出さなかった。
「ところで、貴方には思い入れのある、上官の方や部下はいらっしゃらないんですか?」
「はあ、まあ、それなりには・・。しかし今は少しでも早く、この内乱を鎮圧する効率的な方法を、思案した方がよろしいのでは?」
(また、話を、はぐらかせたな・・・。)
と、エリオスは思ったが、この紳士のいう事は
「
馬車の扉をたたく音がした。
「エリオス中佐殿!
「な!なんという!この一大事に!
片目の紳士も流石に
「どうするもこうするもない。とっとと指揮官が激怒してると、通達してこい!!何か
「は!了解しました。それでは、失礼致します!」
「大変ですな・・・。」
「貴方には、信じられないでしょうな・・。公国の
「おっと、それ以上はご容赦下さい。」
「・・・本当に何から何まで秘密主義ですな・・・。」
「すみません。誰が聞いてるか分からないので。ただ、称賛して頂いたのは有難いです。しかし、
「・・・いきなりで申し訳ありませんが、私は公国の
「素晴らしい。まことに素晴らしい心意気ですな。灰猫傭兵団は
「そうでしょうな。」と呟き、エリオスは
その視線を外すように、窓の外の百年松を見ながら、自称実業家の男は、アレは街道の
エリオスの
車外は
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