第20話
20
「なるほど!では、・・・我々の部隊は要するに中堅の
「はい!その通りであると思われます!」
ビルは最後の伝令を、終えた。
「では自分は持ち場に戻ります。」と、
空を見上げると、雨雲が折り重なっており、圧迫してくるようだ。
(嫌な、雲行きだな・・・。この状況も、文字通り・・・風雲急を告げている・・・かのようだ・・・。)
眉間に、
(・・・しかし、俺なんかが、出来る事など
そう思い直すと、自ら
街道を、
まだ、ブライアンの
「あの、すみませんが、そちらの方角には、行かない方が安全です!」
いきなり、全力疾走してきた
「うわぁ!
突っ
(生意気そうな、子だな・・・!俺は、この子の隣の若い男女に向かって言ってるのだが・・・。)
たまらず、小さな溜息が出る。
「あの、その
「ええ・・・、兎に角、スクワイア監獄で、不測の事態が起こってます。軍事機密により、詳しくは申し上げられませんが・・・。」
ビルは
「・・・お気遣い、痛み入ります。では、気をつけて。」
やや小柄な青年が
「では、
軍人らしい、勇ましい声を張り上げ、金髪の若武者は参謀本部に向かい、駆けて行った。
「・・・でもねえ・・・。」
「ああ・・・でもな・・・。」
「そうだよね・・・。」
「どうしようも、ないのよね・・・。」
「あの辺りが、一番良い獲物が
「じゃあ、結局、今日も行くか?アイバァ?」
「まあ、仕方無いわよね、今の我々の生命線だからね。ああ、言われても。」
「多少、危険でも姉ちゃんは強いし!大丈夫だよね!」
三人は、青年軍人の
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