第12話
「・・・おい、娘!お前の
ドスのきいた
「・・・
珍しく、アイバァが声を
「おい!!無駄なおしゃべりはよせ!!!俺の
「良いわ・・・。私が
相手は押し
アイバァは、さらに
「・・・沈黙は私の
「・・・同じ事を言わせるな!!!お前は俺の質問にだけ、答えれば良いんだ!!!さあ!!!どうするんだ!!!もし、断るならお前達、全員、
フェーデは
ただ、どうしてであろう???この
どういうわけか、俺の精神は
(生きたいと思うから死にたく無い。)
(死にたくないと思うから生きたい。)
この二つは動物としての人間の原始的部分であって、
完全に
記憶が脱落する前の俺は一体どんな人間だったのだろうか?
何故、俺は死ぬことに関して、こんなににも鈍いのか?
この
宗教家がいかに、「大悟徹底」《だいごてってい》、「開示悟入」《かいじごにゅう》等と
兎に角、現況を打破しなければならない。さあ、どうしたものか。
「・・・こんな、快晴の日に血の雨を降らせようっていうのは、素晴らしい冗談よねぇ。・・・良いセンスしてるわ・・・あんた達。」
フェーデはやや、安気になって来た。アイバァ特有の痛烈な、皮肉の様な冗談が、出て来たのである。しかし・・・何故、俺は
ウィットに富んだユーモアが好きな若年の女騎士は、口角の両端に
何かが吹っ切れたのだろう。
いや、何かが吹っ切れたと言うほど、彼女は年輪を重ねては居ない。
この場合、何かを吹っ切ったという方が正しい。
エピの脳裏に投影され続けた、正義の味方の白金の騎士は、今、地獄の使者の様な冷然とした
一方、エピは身を屈め、
幼年の
「
アイバァは片膝立ちになり、自身の胸元に手をやると、一粒の浅黒い物体を取り出した。
「良い?・・・エピ、・・・フェーデ、じっとしててね。ここから私は・・・ちょっと上品じゃ無くなるからね・・・。」
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