第8話

ここはL国の士官学校のある教室


女先生「今日は転校生がきまーす、男の子です!」

訓練生たち「ざわざわ」

訓練生たち「キャー」

訓練生たち「男かよ・・・」

女先生「僕ちゃーん入ってきてー」


ガラガラ(引き戸を開ける音)


僕「僕です!これからよろしくおねがいします!」


潜水艦での逃避行を終えたあと僕は今後の生活に困った

知らない土地でひとりきり、右も左も分からない

K国にいたときもまだ学生の身分だった

それをMちゃんにいうと

Mちゃん「私にいい案があります」

といった結果が全寮制士官学校への転校のようだった


女先生「じゃあ僕ちゃんはあそこの開いてる席に座ってね」

僕「はい!」


僕が黒板から一番遠い席につくと隣の女子が話しかけてきた

Dちゃん「ねえ、K国から亡命してきたってホント?」

僕「う、うん」

Dちゃん「今度お話いっぱい聞かせてね!私K国のRっていうアイドルのファンなの~」

僕「K国とL国って仲悪いんでしょ?そんなこと言ってて怒られない?」

Dちゃん「いいのいいの、親と先生たちの前でだけ建前を言っとけばいいのよ~」

僕はDちゃんのおおらかな話を聞いて、仲良くなれそうだと思った


お昼休み


僕は自分の椅子で新しくもらった教材の準備をしていた

戦士になるための学校なので教材もそれようだ

海図、地図の読み方、サバイバル、武器の扱い方、なにからなにまで今までいた学校で学んでいたこととは違った

4人ほどの女子が教室のすみでおしゃべりをしている

僕はそちらをなんとなく見た

女子はひそひそ話をしていた

女子1「あ、こっちみた」

女子2「キャー」

女子3「亡命してきたってなんかかっこよくない?」

女子4「エキゾチックぅ~」

僕はむず痒くなって教室から退散した


L国に来てひとついいことがあった

それは僕がAちゃんを使って操り人形をするとみんなが喜んでくれたことだ

僕の周りには人だかりができていた

Dちゃん「すごいすごいどうやってやってるの?糸もついてないよね?」

僕「あるとき突然できるようになったんだ、でもこの能力のせいで以前いた場所では気味悪がられて、困ってたんだよ」

Dちゃん「気味悪くなんてないよ、それにしてもこの人形すごいよくできてるね、まるで生きてるみたい」

男子1「どれどれ」

男子1はAちゃんドールのおっぱいをわしづかみにした

Dちゃん「ちょっと男子!」

Aちゃんドールは右手を振り上げた

男子1「うおぉ!」


ビシィ!


Aちゃんドールは男子1の眉間にチョップをお見舞いした


男子1「いてぇ!」

みんな(わはははは)

僕「あは、あはは、はは・・・」


実を言うと僕はこの人形が不気味で仕方なかった

なぜなら僕は人形を動かしてなどいないからだ

実は言うとAちゃん人形が勝手に動いているのだ


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