第3話

精霊の森を後にして、師匠と組手をしていた。


「いいかい…時夜、魔獣は頭が良い…だからこそ、面倒じゃ…体は動かせ、止まるな!考え続けよ!じゃないと死ぬぞ!それ、足ががら空きじゃ!」


師匠はそう言った…そして、負けた。動きが読めないよ…


「ふむ…動きは良いが正直過ぎる!もう少し、砕けみんしゃい。次は、霊力を使った修行じゃな、ルシファーを呼んでみよ!」


3年間ただ、組手をし体力を鍛え、筋肉を鍛えていた。

でも今日からは、霊力を使った修行ができる。

僕の欲しい力にまた近ずける。

そう思い、僕はワクワクしながら、ルシファーを呼んだ…


『なんだ…なんか用か?普通にめんどくさいんだが…』


少しルシファーの機嫌が悪かった。


「いいから来て!霊力の修行をしたいんだよ!」


『わかったよ!待ってろ!』


そういうと、白い光の中から現れた。


「あぁ…久しぶりに森から出たなぁ!五百年ぶりか?」


知らないよって思い…僕は、師匠に


「師匠!霊力の修行って何をするんですか?」


と聞くと、


「簡単じゃぞ?精霊の力を使い付けるんじゃ!」


使いづけるって…使い方教えてもらってないんだけど…


「なんだぁ?そんな初歩からやるのかよ!俺様要らねーじゃん!」


と、ルシファー

使い方を知らないんですよねーと思っていたら

師匠は、話を進めいきなり…


「では、弱い光をイメージし、霊力を巡らせて見せよ!」


と、師匠に言われた瞬間


「俺様は、白の精霊じゃあねえぇぞ?俺様は無色の精霊だ!」


と言われ、僕と、師匠は首を傾げた。

白いし、白の精霊かと思った…すると、師匠が


「無色の精霊なんておるのか?」


するとルシファーは、


「いるぞ!俺を含めて後、七精霊ほどな!ちなみに、無色の精霊は、精霊王と、互角の力を持ってる!まぁ、強過ぎるのは能力なんだが!俺の場合だと身体能力強化に、霊力、魔力の無力化だな!戦えば、わかるだろ?ジジィ」


そう師匠を煽った、ルシファーと、師匠の模擬戦が始まった…魔力ってなんだ?


「師匠!精霊と戦うこと出来るんですか?」


精霊には、契約者しか触れることが出来ないのだが…師匠は、


「大丈夫じゃろ!悪魔じゃし」


悪魔だと大丈夫ってなんだろ…それでも、ペンギンと戦う師匠は、シュールだよな…


「初め!」


ペンギンことルシファーは、すごいスピードで師匠に近ずき…殴りかかったが、師匠はそれを交わして、炎の蹴りを喰らわせたがルシファーは、炎蹴りの威力が無かったように、ケロッとしていた…結局勝負は付かなかった…がルシファーの攻撃の無力化について、わかった気がする。


「ルシファー!攻撃の無力化って霊力が続く限り使用できるの?」


と聞くと…


「当たり前だろ!あーでも、気をつけろよ?物理とか来たら、めんどくせぇからよ!」


「なるほど…師匠!無色の精霊の力は、どうでした?」


すると師匠は…


「凄いのぉ、久しぶりに苦戦したわ!」


と嬉しそうに語っていた。精霊王と、互角の力なのに、師匠すげえ…

ゾッとする感じに包まれたと思ったら…いきなり魔獣が現れた…ゴリラのような魔獣が五体…あの日と、同じだった。魔界から近い訳では無いのに、いきなり魔獣が現れた…

すると、師匠が


「時夜!離れんかい!わしがやる!」


と言って、五体のうち一体は既に焼き払っていた。


今は、邪魔だと思い…離れようとした時、後ろから悲鳴がした…

僕は、急いで悲鳴がした方に走ると…2人の少年、少女が狼型の魔獣に襲われていた…

僕は、助けようとした時…足が止まった…

僕の体があの日の絶望を覚えていた…

あの日のように、助けれないのは嫌だと思って、力を求めたのに、また助けれないのか…嫌だ嫌だ嫌だ

僕は…なんのために修行したんだ…守るために、あの日の様なことを繰り返さないために、力を求めたんだ!でも怖い。死にたくない。

その時…


『おい!ガキ!俺との契約忘れるな!力はやる、その代わり、俺様を楽しませろ!って契約をな!』


そう頭の中に、ルシファーの声が聞こえた。

その瞬間僕は、魔獣に蹴り飛ばしていた…


「僕は、一体何を…」


すごいスピードで魔獣の前まで行き蹴りを入れていた…

蹴りを入れた魔獣を見ると…蹴られた所が吹き飛んでいた…


「すごい…これがルシファーの力?」


するとルシファーは、


『当たり前だ!全く霊力の使い方がなってねぇなあ、まぁ今回は、恐怖を乗り換えたってことで良しとするかぁ!』


少し呆れたように、ダメ出しをくらった…

でも、僕は嬉しかった…

後ろのふたりを見て、僕は泣いていた…


「助けれた…今度は、僕が守る事ができた…良かった。良かったよぉ…」


と泣いていると…

ワシ型の魔獣が僕に向けて、飛んできた…


『はぁ…』


ため息が聞こえたと、思ったらワシ型の魔獣が吹き飛んでいた…

え?


「え?じゃない!俺様は物理には気をつけろと、教えたはずだぞ!ここまで来るのめんどくさかったぞ!全く俺様に感謝しろよ。」


と、聞こえたと思ったら、目の前にルシファーがいた…ルシファーが助けてくれたのか…


「うん!ありがとう!ルシファー!」


泣き笑顔で感謝を伝えた…

後ろに、師匠の姿も見えた…


「ふむ…霊力の使用の修行は、まだやってないのに、あの蹴り…無意識か。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る