ケサランパサラン
私が旅の途中で訪れたその村ではケサランパサランが降っていた。ケサランパサランは晴れた日には村の上に降り、雨の日には地面の上で分かれて増えていた。死んだケサランパサランは村の燃料になり、ケサランパサランの塊が農作物を運び、動くケサランパサランは電気を生んだ。村人は尽きることのないケサランパサランに生かされているのだと言って笑った。私が村を離れることになった日、村を一歩出て振り返ってみるとそこにはもう村はなくただ一面に白い綿のようなものが降り積もっていた。あれは何だったのだろう?
本作品のToshiya Kameiさんによる翻訳がwebマガジンA Story In 100 Wordsに掲載されました。(http://entropy2.com/blogs/100words/2020/12/04/kesaran-pasaran/)
本作品のToshiya Kameiさんによる翻訳が100Words小説選集「Mythical Beings of Asia」に掲載されます。
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