第2話 僕の日常
僕は今日も憂鬱な一日を過ごしている。
僕の名前は、東郷和馬(とうごう かずま)。今年で高校2年生になる。
高校2年生になったら、何か起こるかなと淡い期待も抱いていたけれども、そんなことは起こりえないと実感してしまった。
高校2年とは、よく漫画やラノベと登場する主人公たちの設定の一つとして、使われており、その年に主人公たちにとって何かしらの重大な出来事が起こったりするものだけれども、現実はそんなには甘くはなかった。
また、主人公が陰キャだとしても、その出来事によって、その後リア充の仲間入りを果たしたり、ざまぁ展開したりするものだけれども、現実ではそれもまた、夢の夢であると、言うことを痛感した。
僕は、自分の顔が好きではないのと、昔から人の目線が苦手なことから、眼鏡をかけて、さらに前髪を目のところまで伸ばしていて、体格は太ってはいないけど、筋肉がついているわけでもないので、どこか病弱な雰囲気を出してしまい、また内気な性格も相まって、昔から友達は少なく、高校生になってからは、クラスメイト達には陰キャやモブなどと呼ばれていて、クラスの人で友達は誰もいない。
本当は、友達を作って、共通の趣味で面白おかしく話したり、外で皆んなと一緒に遊んでみたいし、陰キャやモブなどと呼ばれたくはないのだけども、僕は弱いから、自分で行動して変えていくことは出来なくて、誰かに助けて欲しいけれども、周りの人が僕に向けるのは侮蔑や嘲笑などで、誰も助けてくれることはしてくれなくて、神様にお願いしてみたこともあるけれども、何も変わらなくて、だから、僕はもう、何もかも諦めて、苦痛に耐えながら、日々色褪せた灰色の世界を過ごしている。
………
「おい、モブ、購買行って、飯買ってこいよ」
「う、うん、分かった」
僕に話しかけてきたのは、クラストップカースト上位にいる、黒鉄佐久間(くろがね さくま)
強面系で体格も良くて、僕が逆らえないのを良いことによく命令してくる人物の筆頭である。
彼には怖い噂が何個もあるけれども、それでも彼のことを心酔する人が何人もいて、クラスでも、幅を利かせているから、彼に逆らおうとする人物はいない。
まだ、僕は噂のような直接的な暴力は振るわれていないけど、それがいつ現実になるのか分からないので、彼の反感を買わないよに、日々、怯えながら過ごしている。
「あ、俺、今日金ないから、おごりで頼むわ」
「お、じゃあ、俺も俺も」
「じゃあ、私も~」
彼はよく、僕におごらせてくるので、僕のお金はいつも懐が寂しい状態になってしまっている。
しかも、今日は他の人たちもおごりと言われてしまっては、とてもではないけれども、今月、自分で使えるお金が無くなってしまう。
流石にそれは厳しいので、僕はなけなしの根性で反論しようと思ったけれども
「え、でも、僕お金そんなに…」
「何?俺たちの言うことが聞けないのか?」
そんな僕のなけなしの勇気は、黒鉄くんの睨みですぐに委縮してしまう。
「ご、ごめんなさい、やっぱり大丈夫なので、今から買ってくるね」
「たく、こっちは腹減っているんだから、早く行って来いよな」
そういわれてしまった僕は、すぐに購買を買いに、教室を出て行った。
僕は教室を出ていくときに、一瞬教室のことを横目で眺めてみた。
その時に、僕の方を見て嘲笑っている黒鉄君たちのグループやそれを見て嘲笑っているほかのクラスメイト達の姿が目に入った。
僕はそのことに、いつもの事ではあるのだけれども、酷い哀しみと苦痛が僕の心を、支配した。
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