第5話 約束しよう
「じゃあ、なんで魅夜は、泣いてるの?」
「えっ!」
たしかに視界にモヤみたいなのがかかってはいるけど、これは涙ではない。
そう思った時、水滴が頬を滑り落ちていった。
「あめ?」
そういった私の声は、震えていた。
「雨じゃない、魅夜の涙だよ」
「ちがう、私は、泣いてない」
そう言うと光は、溜め息をついて
「ほんと、魅夜って嘘つくの下手だよね」
といった。そしてニコリと笑って
「魅夜、ある約束をしよう」
といった。
「なにを?」
私には、光るがどんな事をを約束するのかわからなかった。
「僕は、ずっと魅夜の側にいるし魅夜のことを信じるだから魅夜も僕のことを信じて側にいて」
私は、反射的に
「うん」
頷いていた。
「じゃあ、今日は、もう帰ろう」
「そうだね」
そう言って、私と光は、ベンチから立ち上がって、入り口で別れた。
「じゃあ、また明日」
「また明日!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます