第3話 魅夜の黒歴史

「魅夜の黒歴史、教えて?」

私は、びっくりした。光は、人が嫌なことはしない人だったからだ。

「やだ」

他の質問だったら答えていただろうが、その質問には答えたくなかった。

「なんで?」

「嫌だから」

「でも、言わないとここから出られないよ」

「へー、そんなに早く帰りたいんだ。じゃあ、いいよ、言ってあげるよ」

言ってから、後悔した。

「別に早く帰りたい訳じゃないけど............................」

光は、本当にいいの?という顔をしている。

でも、言ってしまったことは、出来るだけ翻したくない。

有言実行、私が、目指したいことの一つだ。

「私は、中一のとき親からお金を盗った」

「えっ!?」

「これが、私の黒歴史、そして人生最大の過ち」

「もちろん、そのあとばれて怒られたよ。少年センターっていう施設にも一年くらい行った。」

「なんで、そんなことしたの?」

「わかんないというよりは、覚えていないの方が正しいかな」

「私さ、一年の時荒れてたでしょ?」

「そうだったっけ?」

「そうなんだよ、あの頃の私は、疑心暗鬼っていうの?人を信じることができなかった」

「これで、私の黒歴史の話は終わり、扉も開いてるはずだからもう帰ろう」

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