第1話 蛍火の季節。 00章
俺は幼い頃から霊感が強く、物心がついた頃には普通の人と幽霊との区別がつかなかった。人見知りな性格だったことも拍車をかけ、周りの人から奇異な目で見られる事もあった。子供ながらに自分の能力について他の人にバレてはいけないと悟っていた俺は、我ながら賢い子だと思う。
霊が見えるというだけで、なにも特別な日常をおくって来たわけでもなかった。
––––––あの時までは。
テレビや本に出てくる怖い話はあくまで空想の話で、俺の知っている現実とは別のものだと思っていた。だから自分を守ってくれる神様だとか、幽霊だとかがいるなんてことを知らなかった。
ましてや非日常と呼べるものが日常になるなんて、微塵も思っていなかった。
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