第28話 解除
<解除>
セキュリティを解除する中でキースはある仕掛けに気づいた。
セキュリティを解除すればするほど、
さらに強力なセキュリティが発動する。
キースの解除するスキルを学習しセキュリティはさらに強化されていく。
「そうか、兄さんやるじゃないか。
セキュリティシステムのディープラーニング応用か。
しかも僕が工夫すればするほど、
それを上回るセキュリティシステムを自動生成していく。
それならば、僕はその逆をすれば良い。
そう。このシステムにロックをかければ良い」
キースは、もともとのロックをもう一度かけなおした。
ピピピピピピ
機械音が鳴ると画面には“解除”と表示された。
「よし、これであと少しだ!」
キースは、AI警察をダウンするシステムと
オッドテクノロジー社のセキュリティシステムを全て破壊した。
「何とか出来たぞ! よし、戻るぞ!」
全力で走っていると物凄い爆音と共に金色の塔が揺れ始める。
……………………
何だ? これは……
もしかして、
兄さんはこうなった時は金色の塔を破壊させるつもりだったのか?……………………
地面が揺れ、天井が剥がれて金色の壁が落ちてくる。
キースは走り続ける。
しかし、全方向から壁が崩れて襲ってくる。
すれすれで躱しながら前へ進むが、一部の壁がキースにぶつかる。
「いてぇ! ちくしょう!」
左腕から血が流れている……
「もう少し、もう少しで出口だ! このまま進むぞ!」
しかし、入り口が揺れのせいで崩れかかっている。
「あの扉がふさがれたら他に出る場所は無い、何としても突っ切る!」
キースは崩れかかった出口の扉に思いっきり飛び込んだ。
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