第24話 金色の塔
<金色の塔>
キース達は金色の塔付近まで到着し着陸した。
キースは肉体に意識を戻し飛行船はカプセルに格納してポケットにしまった。
金色の塔周辺は森に囲まれている。
その森の中心に千二百六十八メートルの金色の塔がそびえたっており、
金色の塔から西側に向かうと肉体の保管場所であるエリア十四がある。
「みんな、それでは当初の予定通りの配置に着こう。
このAI警察を止める装置は即席で作ったものだから約三十分しか効果が無い。
しかし、この装置を天にかざすことでAI警察の動きを止めることが出来る。
また、これからはリモートで連絡を取る必要があるから
この装置を耳につけて欲しい」
キースはそう言って、青い水晶と小さなイヤフォンを渡した。
「それでは、早速配置に着こう」
ジェイドは落ち着いた声で言った。
「承知致しました、ジェイド将軍」
そう言うとライとロックも準備を開始した。
「絶対にオッドの計画を阻止しましょう。私達なら出来る。そう信じて」
サラがそう言うとすかさずヒョウが呟く。
「本当に上手くいくかな……」
「ヒョウ、心配な気持ちは分かる。
しかし、ここで逃げてもいずれは殺されるだけ。
それならば最後まで一緒に戦おうじゃないか!」
キースはヒョウの目を真っすぐ見つめながら言った。
「そうだね、キース。ただ待っていても何も始まらない。やろう!
やってやるさ!」
そう言うと暗かったヒョウの表情は明るくなった。
「よし! 行くぞ!」
キースがそういうと、それぞれは配置に向かった。
全員予定通り、金色の塔を囲むように
キースが塔の真正面、塔の後ろがジェイド、塔の正面から右がロック、
塔の正面から左側はライ、
サラとヒョウはジェイドの後方で待機している。
「何かがおかしい、AI警察が見当たらない」
キースがそういうと、ロックが反応する。
「確かにこんなにも警備がないのはおかしい」
「これは何かの罠かも知れない、十分に用心していこう」
ジェイドがそう言うと、真上から何やら音が聞こえる。
まるで台風のような風音だ。
その音の先を見るとなんと、約五万のAI警察が向かってくる。
AI警察タイプの中でも最新の翼がある型で全身は銀色だ。
よって、飛行しながら攻撃を仕掛けることが出来る。
「この最新タイプをすでにこの数用意していたなんて、兄さんやるじゃないか」
そういうとキースは予定通り青い水晶を天にかざした。
すると瞬く間にAI警察の動きが止まった。
「僕はこれから塔の内部に侵入する。
プログラムを解除するまで外で待機していて欲しい。
しかし、AI警察はこれで全部かは分からない。
もしも、何かあったときには青い水晶を使って!」
そういうと、金色の塔にキースは侵入していった。
しかし、その瞬間残りのAI警察五万が地底から現れた。
「何体いるんだよ、早めに青い水晶で動きを止めないと!」
そういうとジェイド、ライ、ロックは青い水晶を天にかざした。
AI警察はまたもや一瞬で動きを止めた。
と、思ったのも束の間、直ぐに動き出した。
すると、AI警察は熱線型ライフルを乱射してきた。
ダダダダダッダダ
辺り一面に銃声が鳴り響く。
ジェイドは真正面から攻撃を受け、
そのままその場所に倒れ込んだ。
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